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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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営業パーソンが押さえておくべき、伝わるプレゼンテーションの全体像「InGrip」

聞き手を動かすプレゼンの「本論」はひとつのGrand messageと的確な根拠に支えられている

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 InGripプレゼンテーションの連載、第1回では「オープニング」での引きつけかたとしてInGripの最初の2文字、”I”ndividualsと”n”arration overviewについて、第2回では「クロージング」の仕方として”i”mageと”p”lanについて述べました。第3回となる今回は「本論」が理解しやすく、説得力を持つために大切な”G”rand messageと”r”ationaleについて述べます。

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“G”rand message=もっとも伝えたいひと言を持つ

 「結局、そのプレゼンが終わったあと、聞き手が何というひと言を周りに話していたら、プレゼンは成功だったと言えるか」。私があるとき問いかけられ、その後も自らに問いかけ続けている言葉です。

 プレゼンテーションは聞き手を動かすためのもの。聞き手が自らの言葉として、行動へとつながる「メッセージ」を口にすることは、行動へとつながる兆しですし、プレゼンの成功を象徴するものでしょう。

 この「聞き手に話してほしいひと言」はふたつでも、3つでもなく、ひとつに絞ったほうがより効果的とされています。より汎用的に表現すると、プレゼンテーションはひとつの”G”rand Message(メインメッセージとも表現されます)を持つことが大切です。

 なぜ「ひとつ」なのか。これは、全体がひとつの物語としてつながっていると脳が新たな情報を理解するための「認知負荷」が低いから、またあとに続く”r”ationaleの項でも詳しく触れますが、人間が新しい情報の理解のために使う「短期記憶」の量は4±1とされ、ある瞬間に入ってきている情報をほかの情報とつなぐための「命題」を記憶する容量は限られているからと言われます。

 以下の実験は極端な例かもしれませんが、物語としてつながっている文章と百科事典のように物語性がない文章とでは、理解度に大きく差が出ることを表しています。

 
出典:Joerg Zumbach and Maryam Mohraz, Computers in Human Behavior 24 (2008) 875–887

 そのためGrand messageを基軸として、情報全体のつながりや構造が明確であると、聞き手の理解度は高まります。よくプレゼンは「論理的」でなければならないと言われますが、「論理」とは『大辞林(三省堂)』を引くと「①思考の形式・法則。議論や思考を進める道筋・論法。②認識対象の間に存在する脈絡・構造」とあります。論理的とはつながり・構造が(少なくても聞き手からみて)正しく明確であることを指しています。その基軸となるのが「Grand Message」なのです。

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素通りされないために、勇気をもって「メッセージ」を打ち出す

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この記事の著者

Co-Growth株式会社 代表取締役 佐々木文平(ササキ ブンペイ)

2003年に東京大学を卒業後、大手経営コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーに勤務。在籍期間中の半分は英語をベースにした国際プロジェクトに従事。2006年に独立し、現Co-Growth株式会社を設立。人材育成・組織開発の企画設計・デリバリー、および自治体改革等のコンサルティングに携わ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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