RevOpsとは、持続的な収益成長を実現するため、マーケティング、インサイドセールス、営業、カスタマーサクセスといった売上創出を期待される「レベニュー組織」の協業のプロセスを強化して、戦略・戦術面で生産性を上げていく方法論および組織・役割である。
測定・実行・再現を可能にする高度な戦略的アプローチであり、RevOpsによってGo-To-Market戦略と実行をつなぎ合わせ、組織の生産性とパフォーマンスを引き上げることで、持続的で一貫した顧客体験や事業成長の実現が期待できる。
RevOpsに対するよくある誤解として、“オペレーション”という言葉から“作業”を担う組織・役割と捉えられてしまうことがある。しかし、RevOpsの本来の役割は戦略を策定・実現するための根幹を担うことであり、戦略的な意思決定を支えるプロセス設計やデータマネジメントこそが本質的な業務である。
日本においてRevOpsが必要な理由としては、次の3点が挙げられる。
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顧客の購買プロセスの複雑化
営業担当者と会う必要性が減っている中、顧客体験を断片化させないように各部門が連携する必要がある
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データ活用の高度化
グローバル市場と比較して営業プロセス変革やテクノロジーが遅れている中、データドリブンな意思決定を行うため、RevOpsに注目が集まっている
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AIや新技術への適応
AIの実用化が進む中、データマネジメントやプロセスマネジメントの重要性が増している
RevOpsは、企業が存続するために必要な戦略と実行をつなぐ“基礎”と言えるが、短期的なROIが見込める取り組みではなく、加えてデータのサイロ化、RevOpsを担う人材の不足、経営層のRevOpsに対する理解不足、企業カルチャーに基づく抵抗などの課題が生じる。これらの課題を乗り越えるため、RevOpsの推進者には、自社の課題と客観的に向き合い、他部門も巻き込みながら、社外からもさまざまな知見を吸収する柔軟性が求められる。
(監修:エンハンプ株式会社 代表取締役 川上 エリカ氏)
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