アドビ システムズ(以下 アドビ)は、電子メール利用実態調査「2019 Consumer Email Survey」の結果を発表。この調査は2019年7月に米国、英国、ドイツ、フランス、オーストラリア、インド、日本の各国約1,000名の10~60代の男女対象に行ったもの。
仕事関連のメールと私用メールをチェックするのに平日どのくらい費やすかを聞いたところ、日本人がメールをチェックする時間は平日平均で、仕事関連のメールは77分、私用のメール53分でともに今回調査した7か国で最短。もっとも長かったのはインドの334分(仕事)と241分(私用)。7か国平均では平日平均3時間以上を職場のメールチェックに費やしており、他国ではテレワークやフレックスタイムなどの働き方が進み、対面でのミーティングが少なくなることで電子メールを活用する環境にあると考えられる。
日本人で受信ボックスの未読メールをゼロにする習慣がある人は51%で、ゼロにすると「安心する」と感じる人は58%に留まっており、半分近くの人がメールを全部チェックしていない状況が明らかに。インドを除く他国も、未読メールをゼロにするのは4~5割と同様の傾向が見られた。未読メールを全部チェックしない理由は、受けとったメール全体のうち役に立つと思うメールが少ないと感じているためだとわかった。日本人では、仕事関連で受信したメールのうち開封するのは69%、役立つと思うメールは49%と調査各国の中でもっとも低い結果に。仕事関係のメールの開封率が高いのはドイツで83%、役立つと思うメールは64%に。
また、日本人で、企業からのプロモーションメールで思わず開きたくなるほどの関心を引くメールの割合は、仕事関連のメール、私用メールとも、わずか5分の1程度で昨年から急降下していた(仕事関連のメール33%→20%、私用メール31%→20%)。
「職場でどのようなコミュニケーションを望んでいるか」という問いでは日本人はメール(38%)、電話(25%)で行いたいと答えた回答者が他国と比べてもっとも高く、対面でのコミュニケーションを望む人は、わずか11%と7か国の中でもっとも低い結果に。一方で、欧米各国では対面でのコミュニケーションを望む人が3~5割以上となっており、メールで済ませるのではなく、実際に会って対話することが望まれているようだ。
平日に朝起きてからメールやソーシャルメディアをどの程度チェックするかを聞いたところ、仕事関連のメールでは、朝起きてから職場に着くまでにチェックし始める人は、日本では43%に留まり、ドイツ(27%)に次いで低い結果となったが、インドでは88%、豪仏米の各国では5割以上の人が職場に着く前に仕事関連のメールをチェックし始めているとの結果に。
また休暇中に仕事関連の電子メールを見る人は、ドイツ(42%)、英国(51%)に次ぎ、日本(54%)は3番目に低く、昨年より減少。一方、休暇中でも仕事関連のメールを見る人は、インド(95%)をはじめ、オーストラリア(69%)、フランス(68%)、米国(62%)で高くなっている。
電子メール利用実態調査「2019 Consumer Email Survey」について
「電子メール利用実態調査 2019 Consumer Email Survey」は、アドビが調査会社であるAdvanisに委託し、米国、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、インド、日本の10~60代の就労消費者を対象に実施したオンライン調査。各国の調査結果は、それぞれ約1,000人の回答に基づいている。調査データは、2019年7月26日から2019年8月6日にかけて収集された。 英語版の詳細は「Email Usage – Working Age Knowledge Workers」より確認できる。