エンワールド・ジャパンは、外資系企業、およびグローバル日系企業を対象に、中途採用における「リファレンスチェック」に関するアンケート調査を実施した。
リファレンスチェックの認知率、外資系企業は93%、日系企業は73%
リファレンスチェックを知っているか否かを尋ねると、84%が「知っている(内容も知っている)」と回答。外資系企業の回答は93%と、日系企業の回答を20ポイント上回っていた(外資系企業:93%、日系企業:73%)。
リファレンスチェックの実施率、外資系企業は58%、日系企業は23%
リファレンスチェックの内容を説明した上で、「貴社では、中途採用においてリファレンスチェックを実施していますか」という設問を設けたところ、41%が「実施している」と回答した。外資系企業の回答は58%となり、日系企業の回答を35ポイント上回った(外資系企業:58%、日系企業:23%)。
7割の企業が「リファレンスチェックの回答内容が採用の判断に影響する」
リファレンスチェックで得た情報が、採用の判断にどの程度影響しているかを問うと、「採用の判断に影響している」(大きく影響している、少し影響している)と回答した企業は68%であった。日系企業の回答が外資系企業の回答を19ポイント上回り(外資系企業:62%、日系企業:81%)、リファレンスチェックを行っている割合は外資系企業が高い一方で、採用判断への影響度は日系企業の方が高い傾向が明らかに。
リファレンスチェックを行うタイミングは、最終面接の後が最多で62%であった(同:65%、55%)。日系企業では、45%が「最終面接より前」(一次面接の後、二次面接以降~最終面接より前)と回答し、外資系企業の回答を22ポイント上回った(同:23%、45%)。日系企業では、外資系企業と比較して、より早い段階でリファレンスチェックを実施している企業が多いことがうかがえる結果に。
リファレンスチェックを行っているのは、約5割が「人事・採用担当者」
リファレンスチェックを行っている、と回答した企業にリファレンスチェックの担当者を尋ねると、もっとも多いのは「人事・採用担当者」(外資系企業:51%、日系企業39%)、次いで「外注・アウトソーシング」(同:26%、30%)であった。
リファレンスチェックを依頼する対象者の選び方は、「転職希望者からの推薦」が最多で63%(同:67%、52%)、「企業が独自に探している」という回答は日系企業が外資系企業を18ポイント上回った(同:21%、39%)。「ひとりの転職者につき、リファレンスチェックを行っている人数」は「ふたり」が最多で58%(同:61%、48%)であった。
利点の1位「転職希望者の人物像や能力に間違いがないかの判断に役立つ」
リファレンスチェック実施している企業に、リファレンスチェックの利点を尋ねると、1位は「面接官が受けた転職希望者の人物像や能力に間違いがないかの判断に役立つ」であった。
欠点の1位、日系企業は「回答者の属性によって回答に偏りが生じる可能性」
リファレンスチェックの欠点を尋ねると、1位は外資系企業で「回答の信憑性が判断しづらい」 、日系企業で「回答者の属性によって回答に偏りが生じる可能性がある」であった。
調査概要
- 有効回答数:303社
- 調査実施期間:2021年1月15日~1月21日
- 回答者所属企業:外資系企業社員 52%、日系企業 48%