日経リサーチと日本経済社は8月中旬、新型コロナウイルスの感染リスクに関する共同意識調査を行った。日経リサーチが10代から70代までの男女を対象にインターネットで実施。男女ほぼ半々の1,022人から回答を得て、うち629人が仕事をしている人(会社員、公務員、自営、パートなどを含む)だった。
仕事をしている人のうち、「現在、職場に安心して出かけているか」の質問に対し、「職場に安心して出かけられない」と答えたのは46.6%。「安心して出かけている」(38.5%)を上回る結果となった。
「安心して出かけられない」の回答は従業員1,000人以上の規模の企業などに勤務している人では55.5%にのぼり、大規模な職場ほど不安感が大きいことがうかがえる。
「安心して出かけられない」理由については(複数回答)、「職場で感染する心配がある」が68.6%ともっとも多く、「通勤の電車やバスで感染する心配がある」(60.1%)、「街中の人込みで感染する心配がある」(49.5%)が続いた。
職場が積極的な感染予防対策に取り組んでいるかについては、「積極的に取り組んでいる」「まあ取り組んでいる」があわせて79.8%を占める一方、「あまり取り組んでいない」「まったく取り組んでいない」も20.2%。特に従業員100人未満の規模の企業に勤めている人では、3割近くが取り組んでいないと回答した。
各人が職場内や通勤途上で感染に気をつけている個所(複数回答)としては、「ドアノブ」が61.5%と多く、「トイレ」がそれに続く。「車両の吊り革や握り棒」、「電灯のオン・オフボタン」、「デスクの上」、「コピー機の操作画面」も多くの人が気を付ける対象として挙げた。
男女別では女性の方が気をつけている比率が全般に高く、年齢別では年代が上がるごとに比率も上がったが、そのなかで、40代はドアノブに気を付けている人が68.6%と全世代のうち最多となった。
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査実施期間:2020年8月11日~12日
- 調査対象者:16歳から89歳男女
- 回答者数:1022人