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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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付加価値を生み出す営業組織のつくり方 生成AIの新しい役割

顧客の事業成果につながる6つの要素とは? 「付加価値」を生み出し続ける理想の営業組織を解説

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 急速に変化する現代のビジネス環境では、持続的な成長を実現するための方法論がわからなくなってきています。しかしいつの時代も、ビジネスにおける1丁目1番地は「顧客の潜在ニーズを理解して付加価値を生み出し続ける」こと。とくにBtoBビジネスの場合、付加価値とは何か正しく理解し、それを生み出す営業組織を構築することが、競争優位性を獲得する鍵となるでしょう。そこでは生成AIをはじめとするテクノロジーの活用も欠かせません。本連載では、BtoBビジネスにおける付加価値の本質と理想的な営業組織の姿、生成AIがもたらす新たな可能性について探っていきます。

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顧客の事業成果につながる「付加価値」の6つの要素

 付加価値を生み出す営業組織のつくり方と、生成AIの新たな役割について考える本連載。第1回は、BtoBビジネスにおける付加価値の本質と、付加価値を継続的に創出できる理想の営業組織について解説します。

 BtoBビジネスにおける「付加価値」とは、たんに製品やサービスの機能や品質を向上させることではありません。真の付加価値とは、顧客企業の事業成果へ直接的に貢献し、その成長を加速させる要素のことを指します。

BtoBビジネスにおける付加価値の6つの要素

1.生産性の向上:生産性向上は、多くのBtoB企業にとって最重要課題のひとつです。たとえば、従業員ひとり当たりの売上高、生産リードタイムの短縮率、自動化による人的エラーの削減率などがあげられます。

2.財務の改善:顧客企業の財務状況を改善することは、長期的な信頼関係構築につながります。たとえば、ROI(投資収益率)の向上、運転資金の削減額、債権回収期間の短縮日数などがあげられます。

3.CSR(企業の社会的責任)の向上:持続可能性と社会的責任は、現代のビジネスにおいて不可欠な要素です。CO2排出量の削減率、サステナビリティレポートの品質向上、社会貢献活動への参加率上昇などがあげられます。

4.コストダウン:効果的なコスト削減は、顧客企業の競争力強化に直結します。品質を維持した状態で、総コスト削減率、エネルギー使用量の削減率、在庫回転率の向上などがあげられます。

5.リスクの回避・軽減:不確実性の高いビジネス環境下で、リスク管理の重要性は増しています。セキュリティインシデントの減少率、コンプライアンス違反の削減、リスク対応時間の短縮などがあげられます。

6.付加価値の向上:最終的に、提供する商品やサービス自体の価値を高めることが重要です。商品単価の向上、顧客満足度スコアの向上、リピート率・クロスセル率の上昇、新規顧客獲得コストの低減などがあげられます。

 これらの要素を総合的に提供することで、自社は顧客にとってかけがえのない存在となり、長期的な信頼関係を築くことができていきます。実は、そこまで難しい話ではありません。

  • 工場がこのような状況では、従業員の皆さんは働きにくいだろう
  • 商品棚がこのような陳列では、お客様が買いにくいだろう
  • 取引先の経理の人たちは、月末は煩雑な仕事が増えて忙しいだろう

 このように、お客様の痛みを自分の痛みとしてとらえて、その痛みを解決していくことが基本的な姿勢です。つまり付加価値を正しく理解するためには、自社の視点ではなく顧客の視点に立つことが重要です。たとえば、製品の機能追加が必ずしも顧客にとって価値があるとは限りません。複雑な機能を追加するよりも、画面遷移にかかるクリックがたった1回でも少ないほうが顧客にとっての価値になることもあるのです。

 わかりやすい例として、コンビニや飲食店でのセルフレジを思い浮かべてください。この場合、機能を追加するどころか、画面遷移時間を優先して機能を減らしています。たった1回のタッチを減らすことで、そのコンビニの昼の売上が何千円も上がるとして、2万店舗あったらどうなるでしょうか? 顧客企業の業務効率化やコスト削減、売上増加などの具体的な成果につながる提案こそが、真の付加価値となります。今も昔も、ビジネスの本質が変わっているわけではないのです。

次のページ
付加価値を生み出し続ける「理想の営業組織」とは

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この記事の著者

株式会社カクシン 代表取締役CEO 田尻 望(タジリ ノゾム)

 京都市出身。大阪大学基礎工学部卒業後、株式会社キーエンスにてコンサルティングエンジニア、国内外の販売促進技術として従事。2017年の創業以来、企業の高収益・高賃金を同時に実現する独自メソッドを開発し、マーケットイン型経営実現のための付加価値戦略コンサルティングおよび人財育成事業を展開。またエンジニ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://saleszine.jp/article/detail/6439 2024/10/25 07:00

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