問い合わせからの商談は受注率が良いため、もっと増やしたい──。そう考えるBtoB企業は多いが、実際にウェブへの流入や資料請求を増加させるのは容易ではない。「SalesZine Day 2024 Summer」では、immedioの代表 浜田英揮氏が、BtoBの購買を取り巻く状況や買い手の変化について調査データを交えて解説した。また、同社が提供するインバウンド商談獲得の効率化ツール「immedio(イメディオ)」を導入して着実に商談数を増やしているGMO医療予約技術研究所の執行役員 是友貴之氏も登壇し、医療業界の購買プロセスにフィットする商談獲得の取り組みについて語った。
顧客が自分で調べ、購買プロセスを主導する時代に
昨今のBtoBの購買プロセスは「買い手主導」になってきている。浜田氏は「ここ数年で、顧客が初めて営業と話すタイミングは購買プロセスの後半へと動いている」と次の調査データを示した。
つまり、顧客は「自社の課題は何か」「どんなソリューションが適切か」「どんなベンダーがあるのか」は把握している。極端に言えば、フリーミアムで試したのちに社内に「実装」するタイミングで営業にコンタクトする場合もあるのだ。
では、ベンダーを選定する際に顧客自らが企業のウェブサイトを見ているかというと、そうとも限らない。専門家の意見や、同業他社などのコミュニティで情報を仕入れている。ウェブサイトにたどり着くのは、ある程度良いサービスだとわかって資料請求をするときだ。売り手からすれば「どこで知ったのか」がわからない問い合わせが増えている。
このようにCRMや分析ツールではとらえ切れないタッチポイントを「ダークファネル」と言う。浜田氏は「問い合わせが来た段階で勝負は決まっているというのが今の購買のあり方」だと解説した。
こうした購買行動の変化に対して、売り手はどのように反応しているだろうか。