インサイドセールスが意識すべき「案件化率」
インサイドセールスが有効に機能しているかを確認するためには、各プロセスでの「歩留まり」をチェックすることが重要です。
マーケティング活動で発生したリード件数は何件か、そこからインサイドセールスが獲得した商談は何件か(商談化数)、獲得した商談から実施できた商談は何件か(有効商談化数)、さらにそこから案件化は何件生まれているか(案件化数)、案件化した商談から何件受注につなげられているか(受注数)。これら歩留まりの中で、受注を最大化するためにインサイドセールスがコントロールすべきなのが「案件化率」です。
本連載では「案件化」を次のように定義します。
・自社が提供するサービスによって、顧客の課題を解決できると納得が得られている
・サービスの導入時期や検討可能な価格、また競合先との比較状況について顧客から具体的な情報を得られている
顧客の持つ課題を自社サービスによって解決できると理解してもらい、いわゆるBANT情報(※1)をヒアリングできている状態まで進めば、案件化しているフェーズと言えるでしょう。この案件化をインサイドセールスの段階で増やすことで、安定的に受注を生み出せる組織になっていきます。
しかし、「インサイドセールスが案件化数を最大化すべき」と理解していても、実践は難しいのが現実です。「商談は獲得できても案件化率が上がらない」とご相談いただくことも非常に多いです。では、案件化率を高めるために、どのような工夫が求められるのでしょうか。
(※1)BANT:Budget (予算)、Authority (決裁権)、Needs (ニーズ・需要)、Time frame (導入時期)の頭文字をとったもの。法人営業のヒアリングフレームの中で、もっとも基本的なもののひとつ