SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

  • 前回のSalesZine Dayのセッションの様子をレポート記事でお読みいただけます。

  • 過去開催時のイベントテーマをまとめてご覧いただけます。

直近開催のイベントはこちら!

営業の仕事は「売る」ことなのか? 「Buyer Enablment」をめぐる冒険

2024年7月12日(金)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

お申し込み受付中!

営業のはたらきかた研究所

セールスの基本形「ハイタッチ営業」とは?その意味とメリットを解説

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
  • hatena

 ハイタッチ営業という言葉を見聞きする機会が増えているが、実のところ、ハイタッチ営業はセールスの基本形だ。なぜ新しく見えるのか、どの部分がセールスの基本にあたるのかなど、ここではハイタッチ営業の意味やメリット、実施に向けた準備について見ていきたい。

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
  • hatena

セールスの基本形「ハイタッチ営業」とは

 ハイタッチ営業は、セールスの基本形といわれている。なぜ基本形といわれるのか、その理由を見ていこう。

ハイタッチ営業の意味

 ハイタッチ営業(ハイタッチセールス)とは、代理店や販売店などに営業活動を委託するのではなく、企業が顧客に直接働きかける営業手法を指す。外資系企業やIT企業などに多い。ハイタッチの語源は、スポーツの得点シーンなどでよく見る、選手同士がハイタッチして喜び合うというあのハイタッチだ。

 なお、ハイタッチ(high touch)は英語で「人間的な触れ合い・交流(の)」という意味を持つ名詞であり形容詞。形容詞の場合は high-touch のように、ハイフン(-)が間に入る。ハイタッチもセールスもそれぞれ英語だが、ハイタッチセールスという言い方は日本でのみ通用するものだということを覚えておこう。

ハイタッチ営業はなぜセールスの基本形なのか

 ハイタッチ営業は、もっとも基本的な営業スタイルだ。代理店を通さずに営業している企業からするとごくごく当たり前のことかもしれないが、代理店に営業を委託する企業や代理店で働く営業パーソンにとっては、今までとは異なる営業スタイルだ。

 そもそもハイタッチ営業という言葉が生まれた理由には、日本に進出または販路拡大しようとする外資系企業が、代理店に営業を委託しているという背景がある。自社のリソースを顧客への営業に割かずに済むという反面、肝心の顧客からの声が届きにくくなってしまうことは避けられない。

 そこで、営業サポートとして代理店に同行したことをきっかけとして、直接顧客とやり取りするようになった。そこから徐々に、顧客へ直接営業するスタイルが広まっていったとされている。しかし、企業が顧客へ直接営業するのは新しいことでも珍しいことでもなく、むしろ従来行われているセールスの基本形だといっていい。

代理店の種類

 営業を受託する代理店には、取次店や特約店、紹介店など数多くのものがある。ここでは、代理店と販売店を取り上げることにする。販売代理店契約には、エージェント方式(代理店契約)とディストリビューター方式(販売店契約)という2種類があり、エージェント方式にあたる。

代理店

 代理店(販売代理店)は、メーカーから自社商品やサービスの販売について委託または許諾を受け、販売する役割を担う。

 代理店の役割は、メーカーの商品やサービスを顧客に販売(営業)することだ。エージェント方式では、販売数や販売額などの販売実績に応じて、メーカーから手数料(報酬)を受け取るというビジネスモデルになっている。

 顧客と直接やり取りするため、販売に必要な提案や契約のサポートを提供するものの、顧客と販売契約を結ぶこともなければ、メーカーが製造した商品やサービスに対して責任を負う必要もない。代理店は、その名の通り、メーカーに代わって顧客への販売という取引に関わるという立ち位置だ。

販売店

 販売店も、メーカーの商品を販売(営業)するという役割を持つ。代理店と異なるのはメーカーと結ぶ契約だ。ディストリビューター方式では、販売店がメーカーから商品を買い取って顧客に販売する。メーカーからの買取金額と顧客への販売金額の差から、利益を生み出すというビジネスモデルだ。

 販売店は在庫を持つ必要があり、販売できなければ損失となる。メーカーからすると、商品を販売店に販売した時点で売上が立つため利益を確保しやすい反面、販売店のリスクが大きくなることから在庫の返品が認められるケースも増えつつあるといわれている。

 代理店にしても販売店にしても、メーカーが自社商品やサービスを顧客に自ら顧客に販売するのではなく、営業を委託するのには理由がある。前項で、ハイタッチ営業は外資系企業に多いことに触れた。他国でビジネスを始めようとするときには、言葉や商習慣、人員、作業効率、利益率などの課題がある。

 つまり、右も左も良くわからない国で一から顧客を新規開拓するよりも、代理店に依頼するほうが早いということだ。その一方で、代理店を介しての営業は顧客の声が聞こえにくく、自社商品やサービスの改善につながる重要な情報を得にくくなってしまう。

ハイタッチ営業が注目される理由

 ハイタッチ営業が注目される理由は、顧客の声を聞きに行くことだけではない。そのほかにも、自社が直接顧客に働きかけることで得られるメリットがある。

コスト削減

 まずは、コスト削減だ。代理店への手数料削減という費用面でのコスト削減はもちろんのこと、労力や時間というコストにも注目したい。代理店と販売代理契約を結ぶ際の契約という作業をはじめとして、実際に販売してもらうためには自社商品の仕様書やサービスの説明書、利用マニュアルなども欠かせない。導入事例やFAQなどの準備もあるだろう。

 顧客とのコミュニケーションがスピーディーになるのもメリットだ。代理店では回答できない質問や疑問が顧客から寄せられた場合、すぐに持ち帰って検討し回答することも可能となる。スピーディーな対応は、好印象につながるだろう。そのようにして削減したコストを販売価格に還元することも可能だ。

顧客との関係を強化できる

 顧客との関係を強化できるのも、ハイタッチ営業が注目される理由のひとつだ。あらゆる商品やサービスが存在し飽和状態といわれる現在では、何を購入するかも重要だが、それに加えて誰から購入するかや、商品・サービスが誕生するまで、購入するまでのストーリーなど、機能・性能とは別の価値が重要視される傾向にある。

 そのような状況では、顧客との関係を良好かつ緊密に保っておくことが重要だ。ちょっとした困りごとなどの相談を通じて本音を話してもらえるようになれば、タイムリーに適切な提案が可能となる。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
  • hatena
営業のはたらきかた研究所連載記事一覧

もっと読む

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
  • hatena
SalesZine(セールスジン)
https://saleszine.jp/article/detail/5090 2023/08/25 08:00

Special Contents

AD

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年7月12日(金)13:00~18:20

イベントカレンダーを見る

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング