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to be ONE TEAM ともに「売上」をつくるマーケティングとセールス

2024年10月16日(水)13:00~17:35

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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BtoB IT営業 虎の巻

初回商談後、「検討します」で終わらせないためには? 案件確度もわかる「選択肢クロージング」


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 BtoB営業組織に向けて研修を提供する営業コンサルタントの城野えんさんが、昨今のIT企業を取り巻く営業課題を考察・解明する本連載。前回は、仮説提案資料を活用した初回商談で、どのようなプレゼンテーション・ヒアリングをすると効果的かを解説をしました。今回は、初回商談から確実に次のステップに進むためのテクニックについて解説します(※2022年8月29日発売の『成果に直結する「仮説提案営業」実践講座』(日本実業出版社)の内容を一部抜粋しています)。

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よくあるクロージングの失敗例

 初回商談のクロージングで、「いかがでしょうか」「ご検討いただけませんでしょうか」と顧客に問いかける営業をよく見かけます。なんとかして初回で決着をつけようとする意識の表れでしょう。

 しかし、数百万~数千万もする製品・サービスの導入を初回商談の場で担当者がすぐに決めることができるでしょうか? 決裁権限のある役員層との商談でない限り、その場で意思決定を行うのは不可能なはずです。

 それなのにも関わらず、「ご検討いただけませんでしょうか」と聞かれると、顧客はその場でYESかNOの判断をしなければならないと感じてしまいます。もちろんすぐに判断はできないため、「では、いったん社内で検討してみます」と答えざるをえなくなるわけです。

 そして営業はその言葉を信じて、後日検討結果についてフォローをするのですが、ここから話が前向きに進むことはあまりありません。

 そもそも、初回商談は契約までのプロセスの中のひとつのステップにしかすぎないはずです。つまり、初回商談のクロージングでは「決着をつけること」ではなく、「次に進むこと」をゴールとしてアプローチをする必要があります。

「トライアルしませんか?」のハードルは意外と高い

 ある程度営業経験があれば、「いきなり『導入検討いただけませんか』はさすがにありえない。まずは『検証/トライアルをしませんか』と案内するようにしています」という方も多いでしょう。「導入のハードルは高いけれど、無償のトライアルならすぐにやってくれるのでは」と考えているからです。しかし、意外にも「トライアルしませんか?」とダイレクトに聞くことで次のステップに進む確率はそれほど高くはありません

 なぜなのでしょうか? 無償トライアルは、一見顧客にとってメリットしかないように見えます。しかし、トライアルにあたって、マニュアルを読んだり、環境を準備したりする必要がありますし、検証をしている時間、担当者は通常業務ができません。すなわち、見えないコストが発生するのです。

 つまり、お客様にとってトライアルは「気軽にできること」ではなく、しっかり準備して行わなくてはならない、ハードルが高いものなのです。

 また、「検討いただけませんか」「トライアルしませんか」というアプローチには、顧客にその場でYESかNOで回答してもらおうとしている、という共通点があります。顧客はその場で判断を迫られているように感じるため、「いったん検討します」と回答しやすく、結果として案件が前に進まない要因になってしまっています

 では、どうすれば「検討します」で終わらせず、次の商談につなげることができるのでしょうか。ポイントは、「YESかNOか」を迫るのではなく、顧客が自ら「今後はこうしたい」と言ってくれるように誘導していくことです。顧客が「次に進みたい」と思ってくれるクロージング手法をご紹介します。

次のページ
自然と次のステップにつなげる「選択肢クロージング」

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この記事の著者

株式会社JOENパートナーズ代表取締役/営業コンサルタント 城野えん(ジョウノエン)

上海出身。慶應義塾大学商学部卒業後、グローバルIT企業に営業職として入社。新卒2年目に新製品受注件数1位を達成。社内最年少の海外駐在員として、東南アジア地域でのパートナー企業開拓や新規顧客開拓を担当。帰任後に米国系企業との協業立ち上げなどを行い、企業研修・コンサルティング事業で起業。「個人の『成長実...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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