新年度、パートナービジネスを成功させるために
パートナーサクセス社にてPRM(パートナーリレーションシップマネジメント)コンサルタントを務めている佐々木です。パートナーセールスの基礎知識を解説した第1回、よくある失敗や対策を挙げた第2回、パートナープロファイリングを紹介した第3回に続き、近年セールス領域の中で非常に注目が集まっている「パートナーセールス」についてお伝えしていきます。
4月は多くの企業が新年度を迎え、組織やビジネスの方向性が一新されることでしょう。そこで今回は、4月からパートナーセールスにおいて素晴らしいスタートを切るために行うべき5つのアクションをお伝えします。次のような悩みを抱えている方は必見です。
- 昨年度と比較し、今年度はパートナービジネスを活性化させたい
- 今年度のパートナービジネスを活性化させるため、今行うべきアクションを知りたい
1.組織を“面”でフォローし、中長期的な影響力を醸成
日本の多くの企業が新年度を迎え、組織変更が起こる4月。経験則からお伝えすると、パートナービジネスは直販以上に組織改変の影響を受けます。新年度のパートナー企業の組織体制・ビジネスの方向性について、4月を迎えたタイミングで改めて確認してください。
まずは情報収集です。年度初めのタイミングで、パートナー企業との商談を数件設定しましょう。その場で、今年の目標・人員体制・取り組むべき課題・目指すべき方向性などを質問します。事前に入手できる情報は必ずそろえたうえで、例年と比較してどうか仮説をつくり、質問するようにしましょう。
ただし大手企業の場合、年度初めは経営層からの情報がメンバー層へおりていない場合も多く見られます。5月のゴールデンウィーク前後に部署キックオフなどを通じてメンバー層が情報を入手する傾向にあるため、それくらいのスピード感で情報を収集していくと良いでしょう。
次に、商談で収集した情報をもとに、パートナー企業との目標を再設定してください。パートナー企業のメイン担当の方とすり合わせたのち、経営層と商談を設定し、目標を再確認しましょう。
組織が大きく動くタイミングでは、組織を“点”ではなく“面”でフォローアップしていく視点が重要です。組織の力学が働きやすい時期だからこそ、そういった働きがけをすることで、パートナー企業に対して中長期的な影響力を醸成できます。