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エグゼクティブとの商談に自信を持って臨むための3つのマインドセットーー米Gong社・CROが解説

2020/10/15 07:00

 これまでフィールドセールスの代替手段と見なされがちだったオンライン商談だが、コロナ禍で提案をする側・受ける側双方にとってのメリットが浸透し始めている。9月24日、HubSpot社の年次イベント「INBOUND 2020」にSales Tech企業の米Gong社が登場し、CROのライアン・ロングフィールド氏が「Here’s Exactly How to Sell to the C-Suite(CXOにはこう売ればいい)」をテーマに講演。本稿では、講演の要約を通して、チャンスが限られるエグゼクティブとの商談で成約を勝ち取るために重要な考え方を紹介する。

米Gong社(Gong.io)について

 2015年創業。電話やメール、ウェブ会議、チャットツールなど、さまざまなチャネルにおける顧客と営業担当者との会話を自動で録音し、AIが解析。得られたインサイトを可視化し、営業支援や成果評価に活用するソリューションを提供している。2019年2月にはシリーズBで4,000万ドルの資金調達を完了。顧客数はグローバルで350社を超える。

「探り探り」はご法度 エグゼクティブ商談に有効な事前準備とは

 「質問をすればするほど商談相手を正く理解でき、多くの発見がある」というのは、セールスのごく一般的な心得だろう。しかしGongによる以下の解析結果から、その常識は間違いであるとロングフィールド氏は指摘する。

 

 グラフのX軸はセールスパーソンが商談相手にした質問の数、Y軸は成約率だ。これを見ると4-5つめの質問以降は成約率が下がり始め、その後は質問を重ねるほど右肩下がりになっていく傾向が見てとれる。時間に限りがあることが多いエグセクティブとの商談においてはこの傾向が特に顕著であり、ロングフィールド氏は「5つめの質問をするまでに商談の価値を確立できなければ、商談の結果は残念なものになるだろう」と話す。

 データで示されるもうひとつの事実が、質問の数とそれに対する応答時間の相関だ。エグゼクティブは質問に対して簡潔に答える傾向があり、ピーク時であっても回答にかける平均時間は10秒ほど。次のグラフを見ると、質問数が増えるにつれてエグゼクティブが注意力を失っていくことは明らかであり、10問めを超えると回答に8秒以上かけてもらえるケースはほとんどない。

 

 Gongの解析結果が示すこれらのデータから、商談の場においては、質問を繰り出しながらエグゼクティブの関心事を探っている時間の猶予はないことがわかる。チャンスそのものが限られているだけでなく、その場での制約も多いエグゼクティブとの商談を成功させるには、どうすればいいのだろうか。

 もっとも容易かつインパクトのある方法は、商談の場でどのようなシナリオがあればいいかを相手に質問してしまうことだという。具体的にはエグゼクティブ本人、またはそのチームの中でアクセス可能な人に向け、電話やメールでで次のように伝え、別途機会を確保する。「あなた(エグゼクティブ)との商談の時間を最大限に活用することをお約束します。そのために、あなたのチームの他のどなたかのお時間をいただけませんか」

 一見大胆すぎるように思えるこの方法についてロングフィールド氏は、自身もCROというエグゼクティブである立場から次のように話した。「おそらくほとんどの場合、エグゼクティブは快く応じてくれるでしょう。エグゼクティブと過ごす1時間を有効に使うという目的のために、他の誰かの30分間を使うことは、彼らにとっても間違いなく価値のあることです。また、仮にこの提案を断られたとしても、エグゼクティブとの貴重な時間を無駄にしたくないという考えを示すことには大きな意味があります」

 こうして確保した30分間は、先ほどデータで示したような集中力の欠如を心配することなく、目の前の担当者に思う存分質問をしていく機会となる。このステップを踏むことによってようやくエグゼクティブとの商談の出発点に立ち、重要な商談の場で「質問に終始してしまい相手に何の価値も提供できなかった」という最悪の失敗を避けることができる。

 次にエグゼクティブが関わる商談に臨む際の、3つのポイントをお伝えする。

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