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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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「生産性をあげる以上のおもしろさがある」 イノーバが取り組んだインサイドセールスづくり


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 「働き方改革」が叫ばれるようになって久しいが、特に変化を期待されているのは営業職かもしれない。ここでいう営業職とは、日中は外出続きで、夕方以降に事務作業などを行う必要があり長時間労働に陥りがちな、いわゆる「フィールドセールス」のことである。そんな中、BtoBの企業を中心に「インサイドセールス」という内勤営業の考え方が注目されるようになってきた。2011年に株式会社イノーバを創業し、多くの企業のコンテンツマーケティングを支援、自分たち自身もインサイドセールス組織を持つ宗像淳氏に、日本の営業組織の課題、インサイドセールス組織のつくり方や可能性について伺った。

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営業経験が豊富でも難しいベンチャーセールス

イノーバ宗像さん
株式会社イノーバ 代表取締役社長CEO 宗像淳さん

――宗像さんのご経歴と御社について教えてください。

20代は富士通で海外営業をしていて、30歳になってから楽天に転職し、オンラインマーケティングに携わるようになりました。2011年にイノーバを創業し、企業のコンテンツマーケティングの支援を7年間行っています。BtoBもBtoCもターゲットですが、BtoBの方が取り組みが進んでいて、7~8割がBtoBのお客様です。我々自身がベンチャーキャピタルからお金をもらってマーケティングオートメーションシステム(以下、MA)の開発などを行っており、ベンチャーとして売上を伸ばす必要があったので、創業当初からセールスチーム及びにBtoBのマーケティング組織をゼロから立ち上げるという取り組みに着手しました。

――ベンチャー企業でセールスチームを早めに立ち上げていくというのは難しさもあったと思うのですが、そこについて伺えますか。

海外営業は内勤の業務で、企画職に近かったんですよね。自分自身がフィールドセールス出身ではなかったので、経験が豊富な営業に入ってもらって、任せていかないといけないなと思っていましたが、難しかったですね。当時はコンテンツマーケティングという言葉さえ浸透しておらず、市場認知も事例もなかったので、どうやって売っていけばいいのかという状態でした。新規事業を売っていくのは、営業経験の豊富な人でも難しいです。僕自身も営業チームにしっかり入って、お客様に向き合って、どのような説明をすればいいのか、と今も試行錯誤しています。

日本の営業組織が抱える「長嶋茂雄問題」

――現在、日本の営業組織はどのような課題を抱えているのでしょうか。

日本の市場には、営業組織をゼロから立ち上げて大きくしたことがある営業責任者、役員が数えるほどしかいないと思います。一般の日本企業は年功序列なので、営業組織に15年、20年いて上のポジションに上がっていって責任者になっていくことがほとんどだからです。ただ、今の市場のスピード感だと、ベンチャー企業では1~2年で大きくスケールさせないといけないです。組織づくりにおいて人材もいないし、ノウハウも不足しているというのが課題だと思います。まさに今、変わりつつはあると思うんですけどね。

――たしかに、同じ組織で昇進されていく営業責任者の方だと、「個人の営業成績」で評価された方が多い印象です。「営業のチームづくり」はまた違うスキルかもしれないですね。

営業は高度な顧客コミュニケーションですから、職人芸になりやすいですよね。自分ではできるけれど、人には教えられない人が出てきます。これを僕は「長嶋茂雄問題」と呼んでいるんですけど。国内の営業だとルートセールスだろうと、新規開拓だろうと「動いてなんぼ」で、行動量が重視されますよね。行動量を維持するためにはモチベーションを管理しないといけないよねと、そこにウェイトがかけられている印象があります。モチベーション管理も営業マネジメントとしては大事なのですが、他の部分が弱くなってしまっていますね。

従来の組織のまま、手間のかかる提案が増えている

――そういった課題を抱えながら、どのように営業組織は変化をし始めているのでしょうか。

MAが流行ってきていることもあり、営業組織の在り方が再評価されているタイミングだと思います。特に人材業界などは長年飛込営業のスタイルでやってきたと思うのですが、段階的にセールスプロセスの再構築に取り組み始めています。

目標を達成し続けて、売上も右肩上がりですという営業組織は稀です。なぜかというと経営層から目標を高めに積まれて、未達だとしてもなるべく積むしかないので、頑張って売上を積む、しかし未達で、また高めの目標を設定される。経営と営業はそういう謎のプレイを行っているからです。

そんな中、カタログだけを見せても商品は売れなくなっているので、他社と比較されて、「御社の強みは何ですか」、「弊社に合わせた提案をください」、と手間のかかる要望を営業はお客様からもらうようになっています。同じ手間がかかるのであれば、大きめの商談を優先して、効率よく目標を達成しようと動きますよね。しかし、仕込みに時間はかかっているので、案件数が減って、運にも左右されて、達成と未達を繰り返すようになります。

セールスプロセスにおける「提案」に時間がかかると、受注までの時間も長くなります。営業以外のチームから見ると、「やたら忙しそうにはしているけど、サボってるんじゃないか」と思われることさえあります。

――昔ながらの営業組織のまま、プロセスが変わっていることには限界がありますね。

引いてみてみると、日本企業の理想の営業組織はリクルート式の熱血営業組織ですよね。それができるのは団塊世代や、強い営業カルチャーを持っている企業出身の人だけです。この人たちがいなくなってしまうと、組織は崩壊してしまうんですよね。現場で売上を上げている4番打者は、スカウトされて3~5年でいなくなります。熱血世代が抜けて、できる人からいなくなっていくという課題は、組織の上層部の人は如実に感じているかと思います。 

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インサイドセールスが機能すると、正しい対話が生まれる

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SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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