営業データプラットフォームを提供するインフォボックスは、プレシリーズAで6.6億円の資金調達を実施したことを発表した。これまで合計4回の資金調達により、累計調達額は7億円を超えた。
今回の資金調達の概要
調達金額:約6.6億円(うち、プレシリーズAで1.6億円、エクステンションラウンドで5億円)
調達方法:第三者割当増資
今回の引受先投資家:ANRI、XTech Ventures、グリーベンチャーズ、三菱UFJキャピタル、Headline Asia、茂野明彦氏、加松宏樹氏 、KSK Angel Fund LLC
資金調達の背景
インフォボックスでは営業代行と営業リストサービスのサービスを提供していたが、それだけでは、購買環境の問題点を根本的に解消することはできないと感じていた。そこで、市場リサーチから、企業リスト作成、決裁者アプローチまでを一気通貫で担うプロダクトとして、「infobox」を構想・開発し、リリースした。
「infobox」について
「infobox」は、市場リサーチ・企業リスト作成・決裁者アプローチを一気通貫で実現する営業データプラットフォーム。今誰にアプローチすべきかを可視化し、戦略的な市場開拓を可能にする。
投資家の声
ANRI Senior Principal 中路隼輔氏
「フォローで出資させてもらってから、平沼さんのこの領域にかける知見・熱量と、このinfobox構想は日本の生産性を上げるためにも必要だということを感じ、今回のラウンドでリードで出資させていただきました。まだまだ発展途上ではあるものの、プロダクトもチームも良い状態になってきているのをひしひしと感じます。
日本のセールステック領域/ひいては営業活動そのものにおいて一つ大きな変革を起こせることを期待しています!」
XTech Venturesインベストメントマネージャー 髙本寛将氏
「シード期から出資を重ね、これまで3度の出資機会をいただきました。代表の平沼氏のマーケットへの思いは最初に会ったときから変わりません。プロダクトをどんどんと変遷させながらも、壮大な構想をぶらさず、思いは理想の形に近づき始めています。このプロセスをご一緒できていることはとても嬉しいことです。
セールステックのマーケットは誰もが本質的な価値を探りながらも、チャーンとリプレイスが繰り返されています。情報の取り扱いなど、環境も変わりつつある状況から、まだ変革の途中にあるのだと思います。『買環境のペインそのものを根本的に解消する』ことは難易度の高いことだと思いますが、思いを伝播させ、構想を実現することを楽しみにしています」
グリーベンチャーズ代表取締役社長 相川真太郎氏
「2030年問題とも呼ばれる労働力の減少は確実に起こる未来であり、社会を効率的に運営していくことが求められます。インフォボックスは営業・購買プロセスの効率化を通じて社会に貢献すると確信し、出資させていただくことになりました。代表の平沼氏とは小さなビルの一角で地道に営業活動をしていた時代からご一緒していますが、優秀な仲間を集め、組織とプロダクトを強化することで事業は大きく進化しました。個人情報を扱う企業として守りの部分についても各領域の第一人者を迎え、支援いただける体制を構築していることも頼もしく思っています。グリーベンチャーズはセールステックの市場で本質的な価値を作るインフォボックスを全力で支援して参ります」
三菱UFJキャピタル株式会社投資第二部 藤本光氏
「見込み顧客へのアプローチには営業リストの作成、キーパーソンの特定、事前リサーチなど多くの工数が発生します。
業務効率を妨げる要因は別々のツールの利用、情報の偏在性、意思決定を担うキーパーソンの特定が困難であることが挙げられます。
『インフォボックス』は情報の広さ・深さ・即時性・正確性を追求し、これらの課題を一気通貫で解決し、営業パーソンの業務効率化を実現させうるものです。社長の熱いビジョンと営業代行を経験した深い現場理解が本サービスの基礎になっていますが、今回の資金調達を経て事業が大きく成長することを期待しています。
今後はMUFG全体で当社サービスが社会に広く普及し、大きく羽ばたくためのお手伝いをしていきたいと思います」
Headline Asia, Senior Associate 鈴木広平氏/Associate 西島伊佐武氏
「代表の平沼さんとは起業家の友人からのご紹介で初めてお会いしました。その後も弊社が主催するIVSに何度も足を運んでいただき継続してコミュニケーションをとっていました。
当時はまだプロダクトローンチ前でしたが、平沼さんの熱量と営業という大きな市場への挑戦に魅力を感じ、出資させていただきました。
infoboxは営業担当者の業務効率化や売上拡大に大きく寄与することができるプロダクトです。
オープン/クローズドなさまざまな情報がinfoboxのプラットフォーム上に集約されており、こういったデータを活用すれば、『興味がないのに連絡が来る』『適切な顧客へ十分にアプローチできない』といった営業の負の部分が大幅に解消されます。
生産性が低いと言われている日本のセールスの未来を明るくする、社会的な意義のある事業にinfoboxが成長していくことを期待しております」
茂野明彦氏
「日本の購買市場は、これまで売り手中心にテクノロジーが進化してきました。しかし、セールステックの分野で本質的な価値を生み出すのであれば、買い手目線でのプロダクト開発が必要なのは明らかです。インフォボックスが、日本の購買環境を支えるプラットフォームとして機能していけば、これまで各社に閉じていた情報が適切な形で開かれ、買い手の購買体験が好転していくと考えています。そして、その可能性を信じ、この度の出資を決めました」