マーサージャパンは、日本のビジネスパーソンを対象に「キャリア自律に関する意識調査 2022」を実施。その結果を発表した。
調査概要
- 調査期間:2022年7月29日~2022年8月2日
- 調査機関(調査主体):マーサージャパン
- 調査対象:従業員100人以上の民間企業・官公庁に勤める20~50歳代の正社員・正職員
- 有効回答数(サンプル数):3,646件
- 調査方法:オンラインサーベイを実施
調査結果
キャリア自律度に応じたグルーピングと構成比について、「キャリア自律度が高い層(キャリアを自己選択し、キャリアの構築を自身の責任と考える人材)」の割合は11%という結果になった。
主な個人属性をそろえ、キャリア自律度の高い層/低い層の平均年収を比較した。キャリア自律度の高い層は平均年収744万円、キャリア自律度が低い層は689万円となり、差分は+8%(55万円)という結果になった。
キャリア自律度の高い層/低い層が働くうえでとくに大切にしているものを比較した。キャリア自律度が高い社員は「会社の理念・パーパスへの共感」「達成感のある仕事や成長機会」を求め、キャリア自律度が低い社員は「雇用の安定性」「働く仲間との関係性」を求める傾向が見られた。なお、「ワークライフバランス」「報酬水準」はキャリア自律度に関わらず求められた。
マーサージャパン 組織・人事変革コンサルティング部門 プリンシパル 金井恭太郎氏のコメント
VUCA時代に企業価値を高めるうえでは、キャリア自律した社員を生み出すことがひとつの鍵となります。企業は、定期的な状況把握を通じて社員のキャリア自律の状態を理解し、その促進に向けてタイムリーに手を打つことが求められています。このような不断の努力が、現在世界の資本市場で求められる人的資本への投資・開示を通じた企業の競争力強化につながり、ひいては政府が推進する労働市場改革、円滑な労働移動の促進を通じた、日本全体の生産性向上にもつながっていくのではないでしょうか。