会社員の56.6％がIT関連のスキル不足を実感　社内の教育体制に課題／リトルソフト調査

　リトルソフトは、全国の30代～50代の会社員1,010名を対象に「社会人のITスキル・利用ツール」に関する調査を実施。その結果を発表した。

調査結果

　実際に使用したことがあるExcel関数について、「SUM関数」（71.5％）がもっとも多く、「AVERAGE関数」（52.2％）、「COUNT関数」（50.9％）、「IF関数」（50.9％）、「LOOKUP関数」（41.7％）、「COUNTIF関数」（40.3％）と続いた。

　VBAの作成について、「作成できない」と回答した人が55.3％で最多。そのほか「ネットで調べながら自分を作成できる」が23.9％、「他人に教わりながらであれば作成できる」が11.7％、「大体は自分で好きなように作成できる」が9.1％という回答になった。

　取得しているIT系の資格をたずねた。「いずれも取得していない」（77.7％）と回答した人がもっとも多く、「基本情報技術者試験（ITSSレベル2）」（10.5％）、「ITパスポート（ITSSレベル1）」（9.2％）、「応用情報技術者試験（ITSSレベル3）」（6.1％）、「ネットワークスペシャリスト（ITSSレベル4）」（3.9％）と続いた。

　ITSS（IT Skill Standard）の概要を知っているかたずねた。「名前も概要も知らない」（70.8％）と回答した人がもっとも多く、「ITSSの名前は聞いたことはあるが概要は知らない」が17.6％、「知っている」が11.6％という回答になった。

　十分に習得していると思うITスキルについて、「どれも不足している」（56.6％）と回答した人がもっとも多く、「コミュニケーションスキル」（21.0％）、「論理的思考力」（18.6％）、「資料作成能力」（18.5％）、「プレゼンスキル」（12.5％）と続いた。

　業務に必要なITスキルを持っている社員が職場にそろっているかたずねた。その結果、「十分にそろっている」が7.1％、「ある程度そろっている」が32.0％、「あまりそろっていない」が32.9％、「まったくそろっていない」が28.0％という回答になった。

　社員がITスキルを習得、あるいはサポートする環境についてたずねた。その結果、「十分に整っている」が5.8％、「ある程度整っている」が26.6％、「あまり整っていない」が34.9％、「まったく整っていない」が32.7％という回答になった。

　社内のITスキル教育における課題について、「とてもある」が16.0％、「ある程度ある」が39.1％、「あまりない」が24.6％、「まったくない」が20.3％という結果に。半数以上が「課題がある」と感じていることが明らかになった。

　社内の教育環境が整っていない理由について、具体的な理由は次のとおり。

• 各個人が与えられた仕事のみをこなすだけで満足し、自分から進んで学ぼうという意識のある人間が少ない（30代／男性／東京都）
• 自由にオンラインで研修を受けられるようになっているが、各自がどのようなスキルを獲得すべきなのか明確になっていない。結果的に上手く受講されていないと感じる（30代／女性／東京都）
• ペーパーレス化も進んでいないしオンライン環境も整っていない。ITを推進する雰囲気がない（50代／男性／東京都）
• 研修を行うための部門がなく、研修を行うための人材も不足している（50代／男性／愛知県）

　あると助かるITツール・システムはどのようなものかたずねた。「誰でも簡単に扱うことができる」（44.8％）と回答した人がもっとも多く、「初心者から上級者まで使える」（38.3％）、「セキュリティ面が安全」（36.5％）、「リモートでも運用しやすい」（35.0％）、「ひとつのツールで複数のことが管理・把握できる」（30.4％）と続いた。