サイボウズは、兵庫県加古川市において、特別定額給付金申請をオンライン化する独自フォームに、同社の提供するkintoneが採用されたことを発表した。同システムでは、各家庭へ郵送される申請書に記載の固有番号を活用し、自治体の住民情報との照合を行うことで事務手続きを省力化。また、申請者の負担を軽減することが可能だという。
コロナ禍での緊急の施策として急遽決まった、国民ひとり当たりに10万円を支給する「特別定額給付金」制度は、正しい内容があらかじめ記載された申請書を家庭に送る郵送方式に比較して、申請内容や二重登録の確認に多大な工数がかかっている。
これに対して加古川市では、郵送する用紙に記載した固有の番号を活用することで、申請書に印字するデータをそのままシステムに反映できることに着目。市民への迅速な給付金の支給と市役所職員の事務作業の負担軽減を目的に、独自に申請フォームを作成した。
加古川市版特別給付金オンライン申請の仕組み
市民は、郵送された申請書に記載の「照会番号」と、本人確認書類画像の添付、本人名義の口座情報画像の添付により、スマートフォンやPCからオンライン申請を行うことができる。受け取ったデータは「照会番号」に紐付いており、申請書のデータとの照合が容易に行なえるため、給付までの期間を縮めることが可能となった。
今回は緊急の対策ということから、市役所職員が数日間でフォームを作り上げ、kintoneのセキュリティ機能を利用することで安全性を担保。申請フォームは、kintoneの連携サービスであるトヨクモのフォームブリッジを使用しているとのこと。
同市では、このテンプレートを事務作業の煩雑化で給付に遅れが生じたり、職員に負担がかかっている自治体へ提供したいとの意向を示しており、今後サイボウズはその支援を行う予定。