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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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BtoBセールスに知ってほしい! カスタマーサクセス最前線

企業側が定義するカスタマーサクセスは虚構? 820万人のユーザーと真摯に向き合い続けるりそなに学ぶ

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 SalesZineでカスタマーサクセス講座の講師を務める才流の高橋歩さんが、最前線を行くカスタマーサクセス組織をたずねる本連載。今回は、りそなホールディングス(以下、りそな)のカスタマーサクセス部 アジャイル推進室長 熊倉広将さんにインタビューを実施しました。累計820万(2024年9月末時点)ダウンロードを突破したバンキングアプリ「りそなグループアプリ」の企画・開発や、りそなにおける「カスタマーサクセス文化」の醸成を担ってきた熊倉さん。これまでの銀行とは違った発想で運営し、強くユーザーから支持されるりそなグループアプリと、その背景にある同社の文化についてうかがいました。

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顧客への提供価値について議論する「りそなガレージ」

高橋(才流) 本日はりそなグループアプリ、そしてりそなさんのカスタマーサクセスの取り組みについておうかがいしていきます。

熊倉(りそな) カスタマーサクセスという言葉をりそなが使うようになったのは、りそなグループのデジタル部門が再編され、現在私が所属するカスタマーサクセス部が創設された2021年からです。しかし、それ以前からりそなは「お客さまへの提供価値」をずっと考えてきました。従来の銀行業務では、主に対面サービスを通じてお客さまとの関係を築いてきました。しかし、デジタル化が進む中で、お客さまのニーズも変化してきています。そこで、デジタルを活用した顧客体験の提供を通じてカスタマーサクセスの実現を目指すのが現在のわれわれの大きな役割のひとつです。

株式会社りそなホールディングス カスタマーサクセス部 アジャイル推進室長 熊倉広将さん

高橋 デジタルの活用にチャレンジするにあたって、ポイントとなっているのが本日取材を実施している「りそなガレージ」だとうかがっています。

りそなガレージのオープンスペース

熊倉 従来の銀行の組織構造や意思決定プロセスでは、急速に変化するデジタル環境に対応するのが難しいと感じており、2020年9月に共創地点「りそなガレージ」をオープンしました。目指すのは「脱・銀行」。つまり、銀行らしくない発想で顧客への提供価値を最大化するための場所で、4社のITベンダーさんが常駐しています。また、当社からはデジタル企画部門のメンバーや、IT業界出身のメンバーなど、いわゆる「銀行員ではない」人も集まって議論をしています。りそなガレージではスーツも禁止です(笑)。

 スペースのレイアウトも3ヵ月に1回ほど組み替えます。従来の銀行員は、どうしても資料づくりなどの作業に力を入れがちで、顧客についての議論が足りていない。新しいレイアウトでは、議論中心のスペースをたくさん用意することで、自然と顧客や事業について議論が始まるような場づくりを意識しています。

高橋 素敵ですね。一方で「場」をつくるだけでは、これまでの議論や意思決定のプロセスを変えていくのは難しそうです。

熊倉 まさに難しいですし、従来のやり方に戻るのはかんたんです。だからこそ、運営する側、リーダー的な立場の人間がどれだけ愚直に場づくりを継続できるかにかかっています。アプリ立ち上げ当初から、りそなガレージの前身のような場所を用意しました。というのも新しいことを始める際は、どうしてもさまざまな部門との協議が必要なシーンが多数発生します。そこで、あえてほかの部門を遮断し、立ち上げメンバーだけで徹底的に議論に専念できる場を用意しました

高橋 デジタルで新しいユーザー体験を届けるために、そういった仕掛けが必要だったんですね。

熊倉 従来どおりの進め方では、どうしても全体最適や過去の慣習にとらわれてしまうことはあります。スマホでサービスを始めることに対して「やれるもんならやってみろ」という感覚の社員がいたのも事実だと思います。なぜなら、これまでの銀行の収益の約8割は「直接お会いできているお客さまとのビジネス」のなかで生まれていたからです。

 とはいえ、事業を成長させていく中では、お客さまとの接点の持ち方をより広げていくことが必要です。そこで、これまで会えていなかったお客さまをターゲットとして2018年にスタートしたのが、りそなグループアプリというわけです。アプリであれば、銀行にお越しいただくことなく、口座開設も振込もすることができますから。

高橋 累計820万ダウンロードを突破し、多くのユーザーに愛されているアプリだとうかがっています。

熊倉 顧客体験、顧客価値をさらに追求するための下支えはデジタルとデータです。りそなガレージの中で育った個人向けのアプリ開発の考え方を法人にも転用し、2023年10月には法人向けのアプリもリリースしました。銀行が法人向けに利便性を提供するときは有料の施策が基本になることが多いですが、これは基本利用料無料で、残高照会や納付書支払いなどの機能を提供しています。

 そのほかの共創チャレンジとしては、地域金融機関さんと連携し、金融デジタルプラットフォーム戦略というカテゴリーでサービスを稼働させています。地域金融機関さんとは支店を中心とした対面営業では競合することもありますが、デジタル上のサービスでは、りそなと手を組むことでお客さまにメリットを提供しようという考えに賛同してくれている地域金融機関さんとサービス開発に取り組んでいます。アプリにかかわるベンダーさんと同じく、この場所で一緒に議論していますね。

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自分たちの考えるカスタマーサクセスは「虚構」に過ぎない

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SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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