SaaS業界の90%以上が取り組むインサイドセールス
はじめまして。スマートキャンプ COOの阿部です。スマートキャンプはSaaS企業を中心としたBtoB企業のマーケティング、セールスを支援している会社です。連載の第1回では「インサイドセールスの組織づくりに欠かせない13の要素」というテーマで組織づくりの骨格となる要素をひも解きます。
私は日本のインサイドセールス黎明期とも言える2017年に「BALES」の責任者として事業を立ち上げ、事業の成長とともに日本のインサイドセールス業界を見てきました。
そもそもインサイドセールスとは電話やメールによって商談を獲得したり、オンライン会議ツールで実際に商談を行うなど、非対面で行われる営業を指します。購買行動のオンライン化やリモートワークの普及、テクノロジーの進化などを背景として現在では多くの企業が取り入れるようになりました。
当社が実施したアンケート「インサイドセールスの取り組み状況に関するアンケート」によると、インサイドセールスをいち早く取り入れたSaaS業界では、90%以上の企業がすでに取り組んでおり、約70%の企業が成果を実感していると回答しています。
一方で、インサイドセールスの主役は「人」です。ひとりの優秀なインサイドセールスパーソンがいれば一定の成果を出すことはできますが、成果を出し続けるためには組織として再現性を高めることが必要不可欠です。支援をする中でも、「ノウハウが属人化してしまいチームとして成果が上がらない」「メンバーが定着せず、採用もうまくいかない」など組織に関する悩みを相談いただくことが増えています。
そこで自身の経験を踏まえ、『最高の成果を出し続けるインサイドセールス組織の作り方』(クロスメディア・パブリッシング)という書籍を執筆しました。本連載では書籍の内容から多くの企業から相談されるテーマをピックアップし、より詳細に解説していきます。
第1回は書籍のアウトラインとなっている「インサイドセールス組織を有効に機能させる13の要素」に関する概要と、皆さまのインサイドセールス組織のレベルと改善ポイントを把握できるチェックリストを取り上げます。まずは組織づくりの全体像を掴みましょう。