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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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営業の仕事は「売る」ことなのか? 「Buyer Enablment」をめぐる冒険

2024年7月12日(金)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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僕らのマネジメント論

社員は全員フィールドセールス――レアジョブ新会社を束ねるトップ営業が掲げた「マネジメント4ヵ条」


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 マネージャーになることを躊躇する営業職が増えている。レアジョブの営業パーソンを集めて分社化されたプロゴスで営業本部長を務める松岡俊樹さんも、かつてはそのひとりだった。「誰しもそうだと思いますが、若いころは当然自分がマネージャーに向いているとは考えもしなかった」と振り返る松岡さんだが、レアジョブに入社した2年後にはプレイングマネージャーとして目覚め、2年後には部長へ就任する。トップセールスの経験を活かしたマネジメントに取り組む松岡さんが大切にする「人を大事にするマネジメント」を構成する4つの手法から、2021年3月に設立されたプロゴスの「営業職に特化した人事制度設計」まで幅広くお話をうかがった。

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ラストワンマイルは「人」が担う 気づきを促すマネジメントを

――現職に至るまでのキャリアをお聞かせください。

新卒で入社したのは電気通信事業会社の代理店です。固定電話の回線切替の営業を2年ほど経験したのち、ネットワーク事業会社に転職し、直販営業として5年ほど在籍しました。

人と会って話すことが好きだったため、お客様の課題を解決して感謝される法人営業の仕事にはやりがいを感じていました。他方で、営業職として数字を積み上げていくうちに「自分の市場価値を知りたい」と思うようになり転職活動を意識するようになりました。転職活動の軸は「小さくとも何かの市場でトップシェアを占める会社」。そこで出会い、入社を決めたのがオンライン英会話市場で1位のシェアを誇るレアジョブでした。

当時の事業責任者が、私のことを本当に必要としてくれている熱意が伝わったことが意思決定した最大の理由ですが、業界1位のレアジョブでナンバーワンになれば、実質「オンライン英会話業界における日本一の営業になれるのではないか」と思えたことも、働くうえでの大きなモチベーションになりました。

――松岡さんがレアジョブにセールスとして入社し、マネージャーになるまでの「意識の変化」を教えてください。

入社当初のレアジョブの営業組織には資料請求やお客様からのお問い合わせに対応する「新規獲得チーム」、それを引き継ぐ「カスタマーサクセスチーム」、そして、正面突破で新規を獲得する「アウトバウンドチーム」の3チームがありました。私は「新規獲得チーム」に配属されたのですが、チームメンバーは私を含めてたったのふたりでした。入社直後から新規の受注がどんどん取れるようになり、あっという間にチーム内トップ――暫定日本一になりました(笑)。

ありがたいことに、最初から数字が取れてよいかたちで滑り出すことができたことで自信もつき、ほどなくして法人営業部に配属される中途採用者のサポートを任されるようになりました。すると、商談の同席や資料作成などで頼りにされることがなんだか嬉しくて、「その人がより成長するためにはどうすればよいか」という視点が生まれたんです。これにより、自分の数字だけでなく自分以外のメンバーの数字も気にするようになり、自然と「プレイングマネージャー」への欲が湧いてきたわけです。

株式会社プロゴス 営業本部本部長 兼 コンサルティング営業部部長 松岡俊樹さん

自分のスキルや実力を高めて「個」として動くのもよいですが、「ほかの人も強くなれば、チームとしてより高い成果が挙げられる」と考えるようになりましたね。「皆を引き上げるためには、まずは自分が最前線でもっとも受注を取り、メンバーを引き上げていかなければならない」――そう自分を鼓舞しながら業務に取り組んでいくうちに、副部長、部長……とポジションを得ることができました。役職は、会社が私の活躍を期待して授けてくれた「チャンス」です。そうした期待には結果で応えたいですし、必然的に「チーム」に目を向ける必要を強く認識するようになりました。

――マネジメントで大事にしていること、実践し、意識していることについて教えてください。

「人が大事」というスタンスです。会社がどんなに立派なビジネスモデル・戦略を立てて、どんなにすばらしいサービスを提供したとしても、「ラストワンマイル」は「人」が担います。もっとも重要なフェーズであるため、言わずもがなタフな役回りです。そうしたタフな役回りも全うできるように、チームメンバー1人ひとりが、より成長できる環境を整えることがマネジメントの仕事であると考えるようになりました。そこで、私が意識し、徹底している要素は次の4点です。

ひとつめは、「成長意欲のある社員に対しては、どんどんチャンスと役割を与えること」。これは本人が前のめりで、かつ、当人から働きかけられた際に限って有効であるため、行き詰まっているメンバーに対しては最善の策ではないでしょう。ゆえに、ふたつめに意識しているのは「行き詰まっているメンバーにはこちらから声を掛けて、話し相手になること」。ポイントとしては、「励ます」のではなく、「なぜスランプに陥っているのか」「脱却するにはどうしたらいいのか」と、「気づきを促すこと」です。

とはいえ、マネージャーがチームメンバーの「行き詰まり」に気づくには、1人ひとりにしっかりと目を向けて見守る必要があります。その点、私は自他ともに認める「マメ男」で、メンバーの出勤時間やスケジュール、企画書のレベルからテキストのクセまでを把握しているため、変化に気づきやすいタイプであると自負しています。

たとえば、失注の報告を受けた際には直接的な理由を尋ねるのではなく、その手前の段階からの話を聞くようにしています。「お客様との会話がうまくいっていなかった」「課題が放置されたままだった」など、失敗の種が手前に落ちているケースは非常に多いです。勤怠の乱れが目に入った際には、遅刻を注意するよりも「残業が増えていないか」「私生活での悩みはないか」など、本質的な原因に気づかせるほうが、より効果的であると思っています。

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リーダーがイメージするゴールが、チームのポテンシャルになる

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この記事の著者

伊藤真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ビジネスやIT系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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