東大松尾研発のAIスタートアップであるACESは、ChatGPTなど生成AIをセキュアな環境で利用できる法人向けチャットボットAIプラットフォーム「ACES ChatHub」の提供を開始した。
提供の背景・概要
昨今、米OpenAI社が開発したChatGPTを筆頭に、大規模なテキストを学習した生成系AIモデルである大規模言語モデル(LLM)の活用が進んでいる。LLMにより、従来のAIでは困難だった文章生成、機械翻訳、質問応答、対話をはじめとする言語生成が可能になる一方、入力した情報がAIモデルの学習に利用される可能性があるなど、自社データを外部サービスに入力することはセキュリティリスクをともなう。
そこでACESは、入力した情報が学習に利用されることなく、ChatGPTをセキュアな環境で利用できる法人向けチャットボットAIプラットフォーム「ACES ChatHub」の提供を開始した。
これにより、より自然な応対が可能なチャットボットの実現や、社内データ/ナレッジの検索性向上、システム開発における設計・コーディングの効率化、文書作成時のレビューなどさまざまな業務シーンの生産性向上が期待できる。
ACES ChatHubについて
ACES ChatHubは社内のプライベートデータとChatGPTをセキュアに連携しながら、自社特化のチャットボットを作成できるチャットボットAIプラットフォーム。具体的には次の機能を有している。
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メンバー、ユーザーグループの管理
セキュリティポリシーやデータのアクセシビリティに合わせたユーザー管理が可能。
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プロンプトをチームで管理
ユースケースに沿ったプロンプトの設計・社内での共有ができるため、具体的なユースケース・プロンプトがわからない従業員でも容易に利活用することが可能。
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社内データと組み合わせたチャットボットの構築
社内のデータを学習させるためのデータの加工、ACES ChatHubの学習を行うことで、業務シーンに特化したプロンプトを設定し、構築したプロンプトやユースケースを社内で共有することが可能になる。加えて、社内規定、ガイドラインやマニュアルを参照したチャットボットの構築ができる。また、個人登録でChatGPTを利用する場合と異なり、入力したデータはAIの学習等に使われない。