AIテキスト分析ツール「YOSHINA」を提供するレトリバは、派生サービスである「YOSHINAリサーチ」を用いて、全国の経営者4,672名に、2022年11月にOpenAI社がリリースした「ChatGPT」について調査を行った。
調査概要
- 調査期間:2023年2月22日(水)~2月26日(日)
- 調査パネル:YOSHINAリサーチのアンケートパネルを使用
- 居住地:全国
- 対象:経営者
- 回答者数:4,672名(男性 4,189名/女性 480名/未回答 3名)
調査結果サマリ
1.「調べものをする際に活用」が約40%を占める
ChatGPTがどのような用途に活用されているかについての自由回答を、AIテキスト分析ツール「YOSHINA」で分析した。その結果、もっとも多い活用方法は「仕事で調べものをする時に活用する」で、39.3%を占めた。ウェブで検索した内容の深掘りや翻訳、企業ページの要約といったウェブ上のデータの収集やまとめなどがそれにあたる。
一方で、寄せられた回答の中には「結果を過度に信じすぎないようしている」など、ChatGPTの正確性、信憑性に疑念を持つ声もあった。
依然としてChatGPTの活用に慎重になるユーザーは多いものの、文書の要約やテキストでの顧客対応などの作業においてChatGPTを導入し自動化させるなど、業務効率化・経費削減に向けて少しずつ活用を始めていることがわかった。
2. 具体的な活用イメージは「まだわからない」が半数以上
ChatGPTが将来的にビジネスに与える影響について調査したところ、54.5%が「関係ない・まだ不明と思っている」と回答した。
一方で、一部具体的なイメージを持っている回答もあった。ChatGPTをビジネスに活用するうえでのイメージのほとんどが文書関連のものであり、「文書作成の効率化が図れる」「(文書作成・リサーチにおいて)便利なツールになる」という回答を合計すると約15%を占めた。
3.「便利になる」という意見の一方、「考える力への影響」など懸念の声も
ChatGPTによって生活や仕事にどのような変化が生じるかについての調査の結果、「生活の利便性向上」「時短・作業効率向上」という回答が多くなった。一方で、「思考力の衰え」「コミュニケーション不足」といった懸念を持つ経営者も存在。また、それ以外にも「学力の低下」「仕事が失われる」といったネガティブな意見が見られた。
その他の回答としては、「質の低いプログラマー等が淘汰される」「自分の言葉を使う人が少し減る」「肉体労働は機械、思考はAI、感情の仕事は人間の図式が成り立っていく」などの回答が見られ、人間の「考える」という行為がAIに代替されてしまうのではないかという懸念の声が挙がった。