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2025年1月28日(火)13:00~18:20

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インサイドセールス研究所

【在宅向け】インサイドセールスの集中力保持は環境づくりと習慣化から

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 インサイドセールスの仕事に在宅(リモートワーク)で取り組む場合、いかに集中力を保つかは重要な課題だ。通勤の負担がなく服装や飲食なども自由な反面、自己管理を必要とする在宅勤務では、集中力を保ちパフォーマンスを維持することが、成果に大きく影響する。そこで本記事では、在宅で集中力を保つために欠かせない「環境づくり」と「習慣化」に注目し解説していく。

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在宅インサイドセールスの集中力を妨げる原因

 まず、在宅でインサイドセールスに取り組む際に、集中力を妨げる原因となる要素を見ていこう。業務に専念できる環境が整っているオフィスや職場と異なり、自宅には誘惑も少なくない。

  • 仕事とプライベートの区別をつけにくい(もの・空間・時間・人など)
  • 孤独を感じやすい
  • オフィスより緊張感が薄れやすい

 従来ならプライベートを過ごす生活空間である自宅には、当然ながら仕事では必要としないものがたくさんある。そもそも住宅は、仕事と切り離された空間で快適に過ごせるように設計されている場合が多く、ご近所付き合いや飛び込み営業などに呼ばれることも珍しくない。家族がいれば、頼まれごとや生活音も増える。

 その一方で、単身住まいの場合には、孤独に苛まれることもあるだろう。気軽に話したり質問や相談したりする相手が見える範囲にいないため、オフィスのように誰かに気づいてもらえることはほぼないといえる。何かあったら自分からアクションを起こすのが基本だ。

 オフィスのように上司や同僚、部下などほかの人の目がないことから、在宅では緊張感が薄れて気が緩みやすいのも事実。どのように自分で自分の手綱を握り、上手にコントロールするかという自己管理力が肝となる。

理想的な作業環境の作り方

 在宅インサイドセールスで集中力を保つためには、前述した要素をなるべく少なくすることが鉄則だ。具体的にどのようなことをすればよいのか見ていこう。

場所の確保

 自宅内に仕事部屋があれば理想的だが、そうでない場合は作業スペースを確保するところから始めよう。どの場所がもっとも仕事に集中できるかを見極めることが重要だ。

 自分は何があると集中が途切れてしまいやすいのかも知っておきたいところ。視覚または聴覚、触覚(室内の快適さ)なのかは、人によってさまざまだ。

  • 視覚情報対策:室内パーテーションや吊り下げカーテンなど
  • 聴覚情報(音)対策:耳栓やヘッドホン、作業用BGMなど
  • 触覚(室温)対策:卓上扇風機や補助用の暖房機器、ひざ掛けなど

ツールの確保

 インサイドセールスに必要な主なツールには、次のようなものがある。

  • デスクまたはテーブル
  • デスクライト(補助用の照明)
  • 椅子またはクッション
  • PCとセキュリティソフト
  • インターネット回線
  • クラウドストレージ
  • 電話
  • ヘッドセット

 デスクは、PCを置いても余裕のあるサイズのものを選ぼう。資料を置く場所やメモ、ノートを使うスペース、ドリンクの置き場所も考えておきたい。手元を照らすデスクライトも用意しておけると望ましい。電球色は、蛍光灯によく使われている白色灯が集中力を高めるといわれている。

 座っている時間の長いインサイドセールスには、高さや角度を調整できるクッション性の高い椅子がおすすめだ。調整がきかない椅子を使う場合には、クッションなどで負担を軽減しよう。

 会社からPCが貸与されない場合には、購入する必要がある。その場合、セキュリティソフトも忘れずに購入しよう。インターネット回線やクラウドストレージ、電話、ヘッドセットなどは、担当する業務や会社の方針によって用意する方法が異なるため、確認が必要だ。

整理整頓と清掃

 毎日仕事に取り組む作業環境は、整理整頓し清掃するのが基本だといえる。この考え方は、5Sと呼ばれるものの一部だ。5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」のこと。職場で導入、実践すべき項目として、また製造業やサービス業などでは広く知られているものだ。

  • 整理:必要なものと不要なものを分け、必要なものだけを用意する
  • 整頓:必要なものを使いやすい場所に置く
  • 清掃:ゴミや汚れを取りキレイにし、道具が使えることを確認する
  • 清潔:整理、整頓、清掃を保つ
  • しつけ:上記4つのことを習慣化する

 実は5Sは、仕事を効率的に進めるための基本だといえる。仕事のクオリティを上げるために不可欠といっていい。

時間管理のテクニック

 作業環境の整備ができたら、時間管理(タイムマネジメント)に進もう。時間管理には、覚えておきたい基本的なテクニックがいくつかある。

集中力を高く保てる15分が基本単位

 朝日新聞によると、集中力を高く保てるのは15分だという研究結果 が、2017年、東京大学の池谷裕二教授によって発表されている。通信教育で知られるベネッセコーポレーションの協力のもと実施した研究で明らかにされた。15分×3(45分)が、60分と同等以上の学習効果を発揮したというものだ。

 ポイントは、長時間の学習よりも、15分を単位とする短時間学習の積み上げのほうが学習内容の定着や集中力という点で効果的だということ。社会人の場合は、学習を仕事に置き換えて読めばいい。

 つまり、成果や実績を上げようと長時間デスクに貼り付いているのは、非効率的だということだ。ずっと座っている中で集中力が高まる時間もあるだろうが、別の作業や短い休憩などでこまめに切り替え、15分という集中力のリズムを活用しよう。

スケジュールややるべきこと、タスク進捗を可視化する

 作業の可視化も、時間管理の上達には欠かせない。頭の中にあるスケジュールやタスクをアウトプットすることで、抜け漏れなく仕事ができるようになる。そうすることで優先順位もつけやすくなる。手書きかアプリかは自分の好みで選ぶといいだろう。

 可視化しておきたい主なものは、次のとおりだ。

  • スケジュール(1日や1週間、1ヵ月など)
  • 今日やるべきことと進捗
  • 自分の目標(1ヵ月や四半期、1年など)と進捗

 時間管理は、自分の目標と現在地との距離をどれくらい明確に把握しているかが成功のカギ。手書き派は手帳やメモなどを、アプリ派はスケジューラーやTodoリストのアプリなどを用いて、仕事を可視化しよう。今期の目標も、壁に紙を貼るなどして、いつも目に留まる場所に置いておきたい。

習慣化のための3つのコツ

 作業環境を整え時間管理のテクニックを使えるようになってきたところで臨みたいのが、習慣化だ。5Sのところで最後のSとして登場しているものでもある。

習慣化には何日必要か?

 諸説あるものの、習慣化に必要な日数は3週間から3ヵ月といわれている。期間に幅があるのは、習慣化したい内容の違いによるもの。たとえば、食後にサプリを摂るといったものは期間が短いが、その一方で日頃運動をしていない人が運動習慣をつけるなど、負荷の大きいものになるほど期間が長くなるとされている。

 もっとも短いものなら3週間、つまり21日だ。習慣化できたかどうかの目安とされているのは、「やらないと気になってしまう」「何も考えずにできる」かどうかだ。ここからは、習慣化のためのコツを見ていこう。

コツ1:スモールステップを活用する

 スモールステップとは、最終目標を達成するために、そこまでの段階を細分化し、小さな目標を少しずつ達成し積み上げていくことで、最終目標に確実に近づく方法のことだ。

 たとえば、キャリアアップのための資格取得を考えているとしよう。少し難易度の高い資格の場合、最初に過去問や参考書を見たら挑戦意欲が下がってしまいかねない。そこで、かんたんに短い時間でできることから始めるようにするのがコツ。初心者向けの書籍や動画を見たり、1日5分の勉強を続けたりという具合だ。

コツ2:タイミングを決めておく

 習慣化したいことを実施するタイミングを決めておくのもコツのひとつ。「できるときにやる」ではなく、いつやると決めておくということだ。たとえば、朝昼晩のどこかや朝起きてすぐ、寝る前など、タイミングを作ろうと思えば、設定できるところは意外と多いことに気づくだろう。

 日常的にやっている何か(すでに習慣化できていること)のついでにやると成功しやすいといわれている。前述した食事後のサプリ摂取が一例だ。仕事上では、始業時のスケジュール確認の際に目標進捗を必ず確認するなどが挙げられる。

コツ3:余白を作っておく

 余白とは、習慣化したいことを実施するタイミングがずれてしまったり、1日や2日くらい休んでしまったりしても、そこで習慣化のための努力をやめないということだ。できなかったことに目を向けて、自分を責めたり諦めたりしないことが大切。

 たとえばダイエットのチートデイのように、調整日を作っておこう。ときには休んでも良いという柔軟さが長続きのコツだ。また、記録をつけておくと自分の努力量を可視化でき、「これだけ頑張った」という自己肯定の材料となる。

上手なオンオフの切り替え方

 在宅では、集中力が保てずに仕事の効率が落ちたり、逆にやりすぎてしまうことも珍しくない。オンオフを上手に切り替えられるようになることは、たいせつなポイントだ。これをしたらスイッチを切り替えるという自分のルーティーンを決めておき、オンオフをコントロールできるようにしよう。在宅向けのルーティーンには、次のようなものがある。

  • 始業時と終業時の作業を設ける
  • 身だしなみを整える
  • 深呼吸を繰り返す
  • 入浴する
  • 軽めの運動をする

 自宅という場所は、自分にとっては仕事場であっても、自分以外の家族にとっては安らぎの場所でもある。オンオフの上手な切り替えは、自分はもちろんのこと家族にとっても大切だといえるだろう。

在宅でも高パフォーマンスを発揮するための具体策

 最後に、在宅(リモートワーク)のインサイドセールスでも高いパフォーマンスを発揮するために、実施したい具体策を紹介しよう。

  • 積極的に上司や同僚などと連絡を取り合う(目標確認や連携強化)
  • 在宅ならではの休憩や気分転換を取り入れる
  • 適度な運動を取り入れる(集中力を保つには体力も必要)

 在宅だからこその孤独感や気の緩みは、職場とのコミュニケーションを積極的に取ることで改善しよう。そうすることで、課題の早期発見にもつながる。集中力を高く保てる15分を基本単位として、作業と休憩を上手に切り替えよう。自宅なら飲食や休憩もしやすいはずだ。

 本記事で取り上げた環境づくりと習慣化で集中力を保ち、生産性を上げ、インサイドセールスでいっそう活躍できるようになろう。

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