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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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SalesZine Day 2024 Summer

AI時代の営業が向き合う「顧客」とは ウェルディレクション向井氏×セレブリックス今井氏初対談

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 生成AIをはじめとするテクノロジーの進化を受けて、営業のあり方も大きく変化しました。その中で改めて考えたいのが、営業は「顧客」とどのように向き合うべきかということです。2024年7月12日に開催されたSalesZine Day 2024 Summerでは、セレブリックス 今井晶也さんと、ウェルディレクション 向井俊介さんが登壇。顧客視点の営業を極めてきたおふたりの初対談で、営業の本来の役割やAI時代の営業が目指すべき姿について意見が交わされました。「Buyer Enablementをめぐる冒険 AI時代の『されたい』営業」の前半の様子をお届けします。

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目的不在の商売に陥っていないか 改めて考える「顧客視点」

今井(セレブリックス) 向井さんとはこれまでもさまざまな機会でモデレーターとスピーカーとしてお話ししましたが……。

向井(ウェルディレクション) 今回のような対談は初ですよね。

今井 そうなんです。少し緊張しています(笑)。

向井 なんでですか(笑)。ぜひ今日はですね、皆さんの営業活動やビジネス成長に良いものを──抽象度の高いものから具体的なものまで、持ちかえっていただけるセッションにしていきたいと思います。

今井 今日のテーマは「顧客視点」とは何か。哲学的な問いですね。これを軸として、営業の本来の役割やAI時代の営業のあり方についてお話ししていきましょう。さっそくですが向井さん、「顧客視点」についてどう考えていますか。

向井 非常に耳ざわりの良い言葉ですよね。多くの営業組織で「顧客視点に立て」と言われていますが、そもそもなぜ顧客視点に立つ必要があるのか。少し抽象度を上げて考えてみたいと思います。

ウェルディレクション合同会社 代表社員 向井俊介氏
約20年にわたるIT業界での豊富なB2B営業経験をもつ。国内大手IT企業と外資3社での勤務歴を持ち、多様な事業環境において事業成長に貢献。グローバルNo.1の営業担当およびマネージャーに複数回選出されるなど卓越した成果を残す。2020年7月にウェルディレクションを創業し、企業規模や業種を問わず、自走できる営業組織をつくるためのアドバイザーとして活動。2023年に社会構想大学院大学で実務教育学の修士号を取得し、IT業界における営業およびマネジメントの知識を深化させている。事業構想大学院大学で客員教授も務める。

向井 会場の皆さんの多くは、BtoBビジネスに従事されているかと思います。前提として、多くのBtoBビジネスは営利会社をお客様としています。営利会社は利益を出して納税することが社会的な存在意義ですから、経済合理性を追求し、利益を出し続けなければなりません。

 この目的を自助努力で達成できるなら良いのですが、外部環境や経済環境の変化によってさまざまな障壁が生まれ、外部から課題解決策を取り入れようとします。つまり、買い手は「利益を出し続ける」という目的達成の手段として購買するのです。そうであるなら、売り手による営業活動の目的とは「お客様の目的を達成する」こと、そして自社の商材が貢献できる場合、売るという手段をとると言えるでしょう。

 ところが、売ることが目的になっている営業組織が非常に多いんですよ。どうすれば売れるかを起点にプロセスやコミュニケーションを構築している、言わば「目的不在の商売」と言えますね。今井さんは顧客視点をどうとらえていますか?

今井 顧客視点を持つとは、「あなたの役に立ちたい」というスタンスで、相手に関心を持つことではないでしょうか。

株式会社セレブリックス セールスカンパニー 執行役員 カンパニーCMO
セレブリックス営業総合研究所 所長 兼 セールスエバンジェリスト 今井晶也氏

セールスエバンジェリストとして、法人営業に関する研究、執筆、基調講演等を全国で行う。2021年8月には『Sales is 科学的に「成果をコントロールする」営業術』を扶桑社より出版。営業本のベストセラーとして累計出版数が5万部を超える。2022年7月には単著2作目として 『お客様が教えてくれた「されたい」営業』を出版。2024年4月25日に待望の3作目として、『The Intelligent Sales AIを活用した最速・最良でクリエイティブな営業プロセス』を翔泳社から発売。生成AIと営業に特化した国内最初の書籍として注目を集める。現在は執行役員 CMOと新規事業開発の責任者を兼任。管掌するプロダクトとして営業コミュニティのYEALE、営業専門の人材紹介のSQiL CareerAgent、日本最大級の営業エンターテイメントJapanSalesCollectionなどがある。Everything DiSC®️の認定トレーナーであり、専門は営業、プレゼンテーション、コミュニケーションスタイルと多岐にわたる。2023年9月より一般社団法人生成AI活用普及協会の協議員に就任。

向井 「役に立ちたい」ですか。

今井 そうです。「顧客関心」と言っても良いんじゃないかと思います。ただ、ですね。行動を起こすエネルギーの源、ソース・オブ・エナジーは人によって異なります。人の役に立ちたいではなくて、褒められたい、見返してやりたい、だから営業になりたいと思う人もいる。この思いが強すぎると「売りたい」が目的になってしまうんです。

「自分が認められたい」が原動力でも、それはそれで良いんです。そのうえで、認められるためには相手の役に立つ必要がある、だから相手に関心を持つんだという考えを持って営業プロセスやコミュニケーションを構築することが重要です。「役に立ちたい」という意識が生まれると、自然と「どうやったら自分は買ってもらえるだろう」から「どうしたら相手が買う意味が生まれるだろう」へマインドが変わり、主語が「相手」に変わるのではないでしょうか。

次のページ
顧客が持つ「コト」「ヒト」の側面

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この記事の著者

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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