パートナー営業で成果を挙げるための、ふたつのポイント
前回の記事「『相手をハッとさせる対話』が信頼を醸成する! HubSpotが実践する商談準備とヒアリングの極意」では、BtoB営業での「顧客との関わり方」について解説しましたが、今回は「パートナーとの関わり方」がテーマです。
私は現在、HubSpotの「パートナー営業」の責任者として、パートナーと協力し顧客にHubSpotというサービスを提供する営業に携わっています。日本では昔から代理店販売の商習慣が根づいており、SaaS企業が飛躍的に成長するための戦略として、代理店販売やアライアンスなどのパートナービジネスは非常に注目されています。HubSpot Japanの今後の注力領域としても「パートナーの拡充」を掲げています。
一方で、パートナー戦略を軌道に乗せ、継続的な成果を出し続けるのは難しいと感じている企業も多いのではないでしょうか。
パートナー営業の成果を出し続けるのが難しい理由として、向き合う相手が2者に増えることが挙げられます。目の前の顧客と向き合い続ける直販営業とは異なり、パートナー営業は「パートナー企業」とその先にいる「顧客」の両方のニーズをとらえ、そのニーズに応えていかなければなりません。
ここでもやはり、「インバウンドの思想」にもとづくアクションと関係性の構築は非常に重要であり、長期的な成果をもたらすためには不可欠でしょう。
HubSpotでは、「インバウンドなパートナー営業」を実現するうえで大切なポイントを、次の2点ととらえています。
- パートナーとパートナーの顧客、そして自社の3者の成功とは何かを定義し常にチューニングを続けること
- パートナーが思想に共感したうえで、思想を実践し続けられる体制と仕組みを築くこと
次のページで、HubSpotの実践事例も用いながら詳しく解説していきます。