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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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企業の競争力を高める「営業DX」とは? 日本の営業組織の未来を探る powered by SalesZine

2024年4月18日(木)14:00~15:30

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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すべての営業パーソンの武器となる 「データドリブン」実践術

売上は前年割れ、営業の3割が退職……危機的状況を乗り越えた“データドリブンな営業投資”とは

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 前回までは、そもそもデータドリブンとは何かという点から、データドリブンの重要性が高まっている背景、営業プロセスと分業・協業体制、重要指標の設計についてまでお伝えしてきました。今回は、データドリブンな判断で営業改革を行った当社の事例をダッシュボードの例を交えながら具体的に紹介します。

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前年割れ、営業の3割が退職 データドリブンな組織改革へ

 今回は、私が営業マネジメントをしていた時代に、データドリブンに取り組んだ「営業の組織変革」についてご紹介します。

 当時ウイングアーク1stの営業組織は、二期連続で営業目標未達成かつ、売上は「前年割れ」の状態でした。私は事業推進部門の責任者として、事業戦略の立案やアライアンス業務を担当していましたが、営業組織の業績回復を命じられ営業組織へ転籍することになったのです。

 まず、はじめに私が実施したのは営業組織の状態を把握すること。営業メンバーと1on1を実施し、1人ひとりと会話しました。現在感じていること、活動している内容、なぜ業績が悪いのか──。業績が悪化するなか営業人員の3割が退職し、人員補充もできていなかったため、将来に不安を持ち、疲労困憊している組織の状態がよくわかりました。

 次に、販売データや投資計画、SFA/CRMなどのデータを確認したところ、報告はメールによる日報や週報、ExcelやPowerPointで行われており、SFA/CRMに必要なデータが蓄積されていませんでした。そのうえ進捗管理のExcel表には記載があったりなかったり……。マネジメントは進捗報告を促すためにメンバーに喝を入れる。施策自体の戦略や意図が不明確にも関わらず、大量の営業工数が投下されている状態でした。つまり、営業における「投資計画」はないに等しく、PDCAがまったく回っていなかったわけです。

 そこで営業投資の大半を占めており、人的資本の中核である「営業の活動時間分析」を行いました。結果は次のとおりです。

 純粋な営業活動時間である商談時間は34%で、残りの66%は営業成果に直接つながらない業務が占めていました。

 次に営業組織の報告についてですが、ほとんどの営業がSFAに活動情報を登録していない状態でした。週次の案件報告には対応中の案件名が記載されていますが、進捗に関する情報がないため、フォローをしているか、していないのかもわかりません。

 また経営管理部門がSFAに登録された商談金額をダッシュボード上でモニタリングしていたため、Excelで数値報告した内容を基にSFAに登録する作業が行われていました。

 これらの作業はマネジメントに事実が伝わらないだけでなく、データを二重登録するという非効率な業務を生み出しています。

 このように「マネジメントを行うために必要な情報=営業の進捗状況や活動状況」の把握ができておらず、投資している営業活動時間に対して、成果が得られていない状態が続いていたのです。

次のページ
週420分の報告業務を見直し 日報や週報を段階的に廃止

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この記事の著者

ウイングアーク1st株式会社 執行役員 久我温紀(クガアツキ)

ウイングアーク1st株式会社 執行役員 マーケティング本部長/セールス&レベニューエヴァンジェリスト。ウイングアーク創業時に事業へ参画。法人向けソフトウェアのアカウントセールスとして5期連続トップセールスを達成し、マネージャーに最年少で就任。成績不振の営業部門の再建に関わり全部門予算達成を実現、過去最大の事業成長を牽引する。2016年 営業統括責任者に就任。2017年 経営戦略担当を兼任し、2018年よりマーケティング統括責任...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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