なぜ人はデータにとっつきづらさを感じるのか
みなさんは「データ」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか? 次のようなイメージを抱いている方は多いのではないでしょうか。
- 「ビッグデータを AIで回せば、答えが導き出される」
- 「高度なツールで処理し、分析には専門的な知識が必要」
- 「データ分析のスキルがないと、これから生き残れない」
導き出された数字に基づいて優劣がつけられる「排他的」なイメージもあれば、活用することで不可能を可能に転換する「全能的」なイメージもあるでしょう。さらには、データを充分に活用できるのは専門家だけ、という「とっつきにくさ」を感じている人も多いのではないでしょうか。
実際に、データ活用にはリスク分析や統計解析などの専門的な領域が存在するため、排他的なイメージがつきまとうのはある意味仕方ないのかもしれません。しかし、だからといって食わず嫌いをして遠ざけてしまうのは非常にもったいないです。
どんなにテクノロジーが革新を遂げても、ビジネスを動かしているのは人間です。1人ひとりが日々の業務を地道に積み重ねていくことで、社会の未来は形づくられます。本連載では「人間が人間らしく、各自が持つ力を発揮して1人ひとりが活躍できる場をつくる」観点から、現代の「データ」の役割を紐解きます。
データ活用は決して「選ばれし者の仕事」ではない
私たちはデータ統合分析ツール「DYNATREK(ダイナトレック)」を通じて、主に地方の金融機関や官公庁のデータ活用を支援してきました。「データを活用してどのように組織を活性化していくか」を命題に掲げ、「”やれる気”をつくる」ことに注力しています。
「データ活用の重要性は理解しているものの、従来のビジネススタイルから脱却できずに危機感を募らせている」
「さまざまなデータを集めてみたものの、業務で役立てることができなかった」
このようなビジネスパーソンに知ってほしいのは、データ活用は「限られた人にだけ開かれた特別な仕事」ではないということです。私たちは、データが「人が次の一歩を踏み出すための後押しになる」役割を果たすべきだと考えています。