複合的な営業課題にMAツールが効いた理由
課題は山積みでしたが、1つひとつと向き合って解決していきました。具体的には、まずExcelで「自分なりの顧客管理」からスタートしていったことを覚えています。失注の際には、顧客情報を「なぜ買ってもらえなかったのか」の理由――「顧客が自分のマーケティング課題を解決認識していない」「予算が降りない」「タイミングが悪い」などと共に記録していきました。
次に着手したのは「適切なタイミングでの最適なフォロー」です。一例ですが、顧客がサイトリニューアルをするという情報を得たら、「一緒にSEOをやりませんか?」と電話でお声掛けをしてみたり、決算期の直前には「余り予算」狙いで連絡をしてみたりするなど、対顧客のフォローに漏れがないように丁寧に取り組んでいきました。
チームとしての対策にはツールが必要だった
もちろん、マネジメントの面でも紆余曲折がありました。自分の経験に基づいたノウハウを新人に伝えてもそうかんたんには受注に結び付かず、取り組みを始めた当初はかなり苦戦しました。そんな中、日々のトライアンドエラーの過程で、新人育成以前の「根本的な原因」を突き詰める必要性に気づいたことがターニングポイントだったように思います。
そこから「成果が上がらない原因」を分析したところ、さまざまな課題が明らかになります。ウェブサイトへの集客がうまくいっていない、休眠リストが大量に存在している、顧客情報がバラバラに管理されている、情報資産が一向に蓄積されない――これらの要素が複合的に絡まり合い、商談が難航していたのです。
こうして原因は突き止められたものの、当時の私は営業3年め。成果こそ上げていましたが、社会人年数の浅さゆえにまだまだ経験に乏しく、何から着手するべきかを悩んでいた矢先に上司から勧められたのが「MAツール」でした。
MAツールという「武器」
MAツールとは、見込み顧客のデータである「リード」を取り込むことで、対顧客とのオンラインコミュニケーションを円滑化し、営業効率を高めるツールです。具体的には、「顧客がウェブサイトに訪問している」「メルマガから資料をダウンロードした」などのオンライン上の行動が丸裸になるほか、この行動に合わせた最適なアプローチができるようになるのです。
「データを一元管理できるだけではなく、新規商談の創出や営業効率化も実現できるのであれば、自分たちが抱えていた課題はMAの活用で解決できるのではないか」――そう思い立った私はMAツールの情報収集を行い、最終的には新規リードの獲得から活用できるという大きな強みを持った「SATORI」を導入するに至りました。
MAツールという「武器」を手に入れた私は、たったひとりで営業とマーケティングの両方に取り組んでいくのですが、「SATORI」の活用を通じて次の3つの成果を挙げることができました。