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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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営業の仕事は「売る」ことなのか? 「Buyer Enablment」をめぐる冒険

2024年7月12日(金)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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まずは「SFA=難しい」の固定観念を覆せ! 自動化・可視化・AI予測にも挑むTAPPのケース

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 投資用不動産事業を中心に展開し、開発・売買管理から販売後のカスタマーサポートまでをトータルに提供するTAPP。情報の一元化を目指してSFAを導入したものの、なかなか営業組織に活用が定着しないという課題を抱えていた同社だが、マーケティング部門の和泉さん・笠原さんが取り組んだ「画面開発」「自動化」「可視化」によって活用は活発化し、営業活動におけるAI活用の第一歩を踏み出している。

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データ入力の不備検知を「半日の人力パトロール」から自動化

――おふたりの現在の役割・業務とキャリアについてお聞かせいただけますか。

笠原 私は2019年10月にTAPPへ入社し、マーケティング部門でSalesforce、およびマーケケティングオートメーション(MA)ツールPardotの運用・管理を担当し、セミナーへの来場を高めるためのメール施策、リマインド施策に取り組んでいます。前職のウェブ制作会社でディレクター職を経験後、マーケティング部門の立ち上げに参画し、社内のSalesforceの導入運用担当となりました。当時の経験がいまの役割につながっています。

和泉 私も2019年にTAPPに入社し、経営管理部・人事部でシステム導入・運用に携わったのち、2021年の2月にマーケティング部に異動になりました。現在はSalesforce中心に営業・マーケティングのデジタル化を進めています。新卒で入った企業では未経験のプログラマーとしてソフトウェア開発やプログラミングの講師などを経験しました。

 
和泉さん/笠原さん

――Saleforceの導入後、どのように業務に定着させていったのか経緯をお聞かせください。

和泉 当社ではお客様向けの不動産セミナーをほぼ毎日開催しており、毎回約20人ほどに参加いただいています。以前は累計で年間1万人近い個人情報をExcelに入力して管理していたのですが、データ共有・連携がされておらず、セミナー後のフォローも十分とは言えませんでした。そこで、改善を目的にトップダウンで導入が決まり、2018年夏にはSalesforceのアカウントを取得しました。

 私が入社した2019年当時は、営業社員が実際に使える状態ではなかったため、本格的な利用画面づくりを同年1月にスタートしました。項目の過不足やレイアウト調整を行い、同年4月に初版をリリースしたのですが、入力はしてくれるものの、「データを入れるだけならExcelと同じ」という雰囲気がまだあったんです。実際の営業業務に活用されているとまでは言い難い状態でしたが、使い続けることで提示できる価値があるはずと考え、「使ってもらえない理由」を解消することを考えることにしたのです。

 笠原にも協力してもらい、ヒアリングを行ってみると、使い勝手の面で慣れなかったり、重かったり……、さまざまな要望が出てきたので、さしあたって「使いやすい画面開発」を目標にするところからはじめました。たとえば、表現の自由度が高いテラスカイの「SkyVisualEditor」を使って、見た目のわかりにくさを排除したのもそのひとつです。営業の入力のしやすさを意識した画面が完成し、2020年8月に全社リリースしました。それまで軽微な変更はしていたのですが、大きな画面改修を行ったのはこのときが初めてでした。

笠原 並行して行っていたのが「自動化」です。かつては入力されたすべてのデータについて、週1回データパトロールを行い、間違っているところなどを見つけて営業担当者にフィードバックし、修正してもらっていたんです。パトロール作業は週に1回、半日かけて全員分の内容を確認しており、かなり無駄な作業ではないかと思っていました。

 そこで、入力ミスや漏れを自動的に発見し、担当者までSlackが飛ぶよう自動化を図りました。Salesforceの機能であるプロセスビルダーとApexを使って飛ばす方法、レポートを作成してスプレットシートに読み込んで通知する方法のふたつを用い、いまではほとんどのミスや漏れを検知して通知できています。それでもまだ人間が確認する部分はあるのですが、1時間以内で済むようになりました。

和泉 さらに営業担当者を対象にした勉強会を開催し、Slackで通知されたあと、どう修正すれば良いかという説明に加え、なぜSalesforceに入力する必要があるのか、入力したデータがどう使われるかを知ってもらう機会としました。それらの取り組みによって、Salesforceへのデータ入力が浸透していったように感じます。

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自然と顧客情報が厚くなるフローを確立 コロナ禍でも売上が1.3倍に

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SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

伊藤真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ビジネスやIT系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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