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営業の仕事は「売る」ことなのか? 「Buyer Enablment」をめぐる冒険

2024年7月12日(金)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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カスタマーサクセスという仕事

自分のキャリアの価値を知り、世界へ発信を──「女性CSコミュニティ」創設の経緯と可能性

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 2024年3月8日の国際女性デーを前にイギリスの経済誌『エコノミスト』が発表した「女性の働きやすさランキング」。日本は主要国29ヵ国中27位と大きく後れを取っていることが明らかになりました。女性のキャリアにはライフイベントとの両立、ロールモデルの不在など、課題が少なくありません。今回、カスタマーサクセスに従事する女性を対象としたコミュニティ「Women in Customer Success」を創設したMarija Skobe-Pilleyさんと、Gainsightでカスタマーサクセス組織を率いる和久井さんの対談を実施。女性のキャリアとカスタマーサクセスの可能性について、おふたりの考えをうかがいます。

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カスタマーサクセスの魅力は「継続性」

──はじめに、おふたりの自己紹介をお願いします。

Marija(マリア) 珍しいと思いますが、私はプロのミュージシャンからキャリアをスタートしています。ケンブリッジ大学で「アートはビジネスへ影響を与えられる」と学んだことをきっかけにビジネスへ興味を持ち、SaaS企業で1年ほどプロジェクトマネジメントに従事しました。お客様と関係を構築しながら価値を提供することにやりがいを感じていたそのとき、カスタマーサクセスという仕事を知り、「まさに私がやりたいことだ」と思ったんです。

 さっそく業務内容やスキルを学び始め、カスタマーサクセスとして他社へ移りました。その後4年間で3社ほど経験し、現在のディレクターという立場に至ります。

Women in Customer Success Founder Marija Skobe-Pilleyさん

和久井 私はサーバーやストレージを扱う営業職からキャリアをスタートしました。とても楽しかったのですが、「売って終わり」になってしまうのがもどかしくて。「本当にやりたいことは何だろう」と考えながら転職したベンチャー企業でさまざまな業務を経験するなか、カスタマーサクセスという仕事に出会いました。

 私もマリアさんと同じく「私がやりたいことはまさしくこれだ!」と衝撃を受けましたね。カスタマーサクセスのキャリアを築ける場所を探してAdobeに入社し、現在のGainsightに至るまで10年以上カスタマーサクセスに携わっています。

──おふたりとも「まさにこの仕事だ!」と運命的な出会いを果たしたんですね。とくに、カスタマーサクセスのどのような部分に惹かれたのでしょうか。

マリア プロジェクトマネジメントでは、プロジェクトが終わると同時にお客様との関係も終わってしまうのが心残りでした。一方、カスタマーサクセスはひとつのプロジェクトが完了したあともお客様と関係を継続し、価値を提供し続けるところがとても“ビューティフル”。私自身がもっともパッションを持ち、強みとしている部分でした。

和久井 たとえば製品・サービスの導入が完了した時点で関係を終えてしまうと、お客様はだんだん使わなくなったり、最低限の機能だけ使ったりと、製品が持つ価値を十分に享受できません。製品の価値と、それによってお客様のビジネスがどのように変わるか伝え続けるのがカスタマーサクセスのミッションであり、魅力でもありますね。

Gainsight株式会社 カスタマーサクセスディレクター 和久井かおりさん

──マリアさんはカスタマーサクセスとして活躍する一方、カスタマーサクセスの女性向けコミュティ「Women in Customer Success」を創設されました。どのようなきっかけでコミュニティを設立したのですか?

マリア いちばんのきっかけは、2019年にGainsight主催のイベント「Pulse」に参加したこと。そこでGainsightのメンバーが紹介した「ヨーロッパのカスタマーサクセスにおける男女比率」がとても衝撃的だったんです。現場レベルでは女性が60%・男性が40%であるのに対して、マネジメントレベルでは半々、その上のディレクターレベルになると女性が30%・男性が70%。現場では女性のほうが多いにもかかわらず、レイヤーが上がるにつれて男女比率が逆転してしまう。この事実には衝撃を受けましたね。

 たしかに私自身、イベントやウェビナーで出会うカスタマーサクセスは男性ばかりでしたし、「この人のようになりたい」と思う女性のロールモデルもいませんでした。「なぜ女性がいないのだろう」と思っていたのですが、Pulseでの発表を受けて「いないのではなく、存在を知られていないだけではないか」と気づきました。

 そこで、カスタマーサクセスに従事する女性たちを発信するためポッドキャストを開始し、女性同士でキャリアを相談し合うコミュニティとして「Women in Customer Success」をスタートしました。

和久井 私もポッドキャストを聞いたのですが、共感することが多く、とても刺激を受けました。

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この記事の著者

岡田 果子(オカダカコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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