開封率を左右する手紙の「外側」 封筒・切手・宛名書きに工夫を
手紙営業においてもっとも重要なのはその中身、つまり内容ですが、封筒や切手なども手紙営業で成果を上げるためのポイントとなります。なぜなら、どれほど内容が良くてもターゲットに手紙を開封してもらえなければ、内容が伝わることもないからです。
特にCxOクラスをターゲットとする場合は、役員秘書や総務部担当者がCxOクラス宛ての郵便物を確認し、不要な郵便物を処分しているケースがほとんどです。この時点で社用封筒、パンフレットなどは処分され、開封してもらうチャンスを失います。
高い確率で手紙を開封してもらうために、封筒や切手、宛名書きなどの「外側」でほかの郵便物との差別化を図りましょう。ここからは具体的な方法について解説していきます。
覚えておきたい! 手紙営業における「NG封筒」
手紙営業において明確にNGな封筒は、企業名や住所が記載された社用封筒です。社用封筒は非常に事務的な印象を与え、相手に営業用の手紙であると直感的に感じさせます。そのため、秘書が開封し、処分する可能性も高いのです。
一方で、一概にこれがベストと言えるデザインの封筒は存在しません。どの封筒が適切なのかは、ターゲットや自社の担当者の属性によって異なるからです。
たとえば、昔からの商習慣を重視する業界がターゲットなら、無難な和紙封筒が好まれるでしょう。ただし、昨今では手紙営業を行う企業が増えてきた影響もあり、和紙封筒では差別化にしにくいというデメリットも持っています。
和紙封筒のデメリットを補完できるのは、色付き洋封筒などの印象に残りやすい封筒です。ビジネスシーンで頻繁に見ることのない色付き洋封筒なら、ほかの郵便物との差別化が可能です。その一方で、色付き洋封筒はカジュアルな印象を与えるため、不動産業界、建築業界など昔からの商習慣が残っている業界の担当者に「ビジネスマナーがなっていない」と感じさせるかもしれません。
また、業界ではなく、手紙を作成した担当者によって封筒の印象が変わるケースもあります。若手担当者がカジュアルな封筒を用いると「フレッシュさ」として受け取られますが、上席役員がカジュアルな封筒を用いると「マナーのなさ」として受け取られることが多いのです。
封筒デザインは、自社の担当者やターゲットの業界に関する情報を総合的に判断し、相手に与える印象を考慮しながら慎重に選択しましょう。