帝国データバンクは、SDGsに関する企業の見解について調査を実施した。同調査は、TDB景気動向調査2021年6月調査とともに行った。SDGsに関する調査は、2020年6月に続いて今回で2回目となる。
SDGsに積極的な企業は 39.7%で前年より増加も、取り組んでいない企業は5割超に
自社におけるSDGsへの理解や取り組みについて、「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」企業は14.3%となり前回調査(2020年6月)より6.3ポイント増加するなど、「SDGsに積極的」な企業は同15.3ポイント増の39.7%と前年より大きく増加した。一方で、SDGsに取り組んでいない企業は50.5%と半数を超えている。
SDGs に積極的な企業、規模別では大企業が半数を超えるも、中小企業では低迷
規模別にみると、「大企業」ではSDGsに積極的な企業が55.1%となり半数を上回った。一方で、「中小企業」では積極的な企業は36.6%で大企業より18.5ポイント下回った。SDGsに対する意識は企業規模で差が表れているといえる。
業界別では「金融」「農・林・水産」の半数以上は SDGs に積極的
業界別にみると、積極的な企業では「金融」が56.0%でもっとも高くなった。次いで、「農・林・水産」も55.6%で半数を超えた。一方で、SDGsに取り組んでいない企業では「卸売」が52.9%でもっとも高く、「運輸・倉庫」(51.0%)、「サービス」(50.8%)、「建設」(50.4%)の4業界が5割超となった。
SDGs17目標において現在力を入れている項目は「働きがいも経済成長も」がトップ
SDGsの17目標のなかで、現在力を入れている項目では、「働きがいも経済成長も」が32.0%でもっとも高かった(複数回答)。今後もっとも取り組みたい項目でも同様に「働きがいも経済成長も」が15.4%でトップに(単一回答)。いずれの項目でも「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や「つくる責任つかう責任」が上位となっている。
今後もっとも力を入れたい項目も「働きがいも経済成長も」がトップに
SDGsに積極的な企業の景況感を表す『SDGs景気DI(総合)』をみると、2021年6月のSDGs景気DI(総合)は41.1と、全体の景気DIを上回る水準で推移した。17目標別では、「産業と技術革新の基盤をつくろう」や「人や国の不平等をなくそう」が高かった
調査概要
- 調査期間:2021年6月17日~30日
- 調査対象:全国2万3,737社
- 有効回答企業数:1万1,109社(回答率46.8%)