営業の1日を“見える化”するとわかること
私は営業のノウハウの研修のほかに“時間術”についての研修も行っている。時間術の研修ではワークで“代表的な1日”について書いてもらう。普段の“出社して帰るまでの行動”をこと細かに書いてもらうのだ。
このワークでは自分の行動を客観的にチェックすることが可能になる。時間について“見える化”することでいろいろな改善点が見つかる。ぜひ一度やっていただきたい。
書いてもらった1日の行動を見るとその営業スタッフの成績がわかる。苦戦している営業スタッフは“結果につながらない行動”の時間の割合が多い。
- 面談数が少なく、移動時間が長い
- 資料の作成時間が長い
- スタッフとの打ち合わせが長い
- 調べごとの時間が長い
などなど。一見すると仕事をしているようだが、結果にはつながらない。
今まで多くの営業スタッフを見てきたが“長くデスクワークをしている人は成績が悪い”といった傾向がある。これを少しずつ修正することで結果は変わってくる。
研修先の会社のトップ営業スタッフの代表的な1日も見せてもらうと、やはり結果につながる行動が占める割合が多い。
- 段取りがしっかりしている
- 打ち合わせや資料作成の時間が短い
- 空き時間にお客様に役立つ情報を送っている
- アポイントが多く、有効面談が多い
などなど。ひと目で「これなら結果が出るだろうな」と思う。
トップ営業スタッフは徹底的に無駄を省き、そつなく仕事を進めている。といったイメージがある。たしかにそのとおりだが、1日の行動の中に「こんなことに時間を使っているの?」と首をかしげたくなるような行動が存在している。