ゾーホージャパンは、東京と大阪の2ヵ所に自社データセンターを開設し、国内ビジネスを強化することを発表した。国内データセンターでのデータ保管を強く求める金融機関や政府機関、地方自治体などのセキュリティ要件に対応し、企業・組織向けのクラウドソフトウェア「Zohoソリューション」およびIT運用管理ソフトウェア「ManageEngineソリューション(クラウド版)」の日本でのさらなる拡販を図る。
企業・組織におけるDXの推進やクラウドサービスの普及に加え、行政や教育のデジタル化などの政府によるデジタル改革も本格化し、ビジネスだけでなく人々の生活にまでデジタル技術の活用が浸透してきた。一方で、個人情報の取扱いやデータ漏洩の問題はますます深刻化し、さらには政府によるセキュリティ評価制度の策定もあり、デジタル化によって活用されるデータがどこに保管され、どのように管理されているのかに注目が集まっている。
これに対して、同社ではプライバシー保護を最優先にサービスを提供してきており、第三者がZohoおよびManageEngineサービスの利用行動をモニタリングすることを許容せず、「いかなる方法でもユーザーのデータを外部に渡さないこと」をプライバシーへの取り組みとして掲げてきた。
ManageEngineソリューションでは、オンプレミス版を含めるとすでに68%の都道府県自治体での導入実績があり、官公庁や金融機関での導入実績も多数存在している。今後は、ZohoソリューションおよびManageEngineソリューション(クラウド版)についても、要望に応える必要があるため、日本国内にデータセンターを構えることが不可欠であると考え、新規データセンターの開設を決定した。
日本にデータセンターを開設することで、個人情報保護法に配慮し、データを国内で保管・管理するという要件に対応するだけでなく、遅延を最小限に抑え、より高品質なサービスを提供することが可能に。また、東京と大阪に拠点を分散することにより、自然災害時のBCP(事業継続計画)を考慮した運用にも対応するという。