ジェイックは、経営者・役員・人事を対象とした「求められる管理職像の変化や、管理職の課題」に関するアンケート調査の結果を発表した。
この調査では、管理職のコミュニケーションスキルや人材育成、業務の進め方において、「20年前に求められていたと思う内容」「現在求められていると思う内容」を聞いた。
調査概要
- 調査名称:「求められる管理職像の変化や、管理職の課題」に関するアンケート調査
- 調査対象:経営者・役員・人事担当者
- 調査機関:株式会社アスマーク
- 調査方法:Webアンケート
- 調査期間:2023年9月22日~9月25日
- 回答者数:200名(40代以上161名、30代33名、20代6名)
「説得のコミュニケーション」から「対話のコミュニケーション」へ
まず、現在および20年前の管理職像において、「管理職には対話のコミュニケーションが求められると思う」と回答した人の割合は、現在の管理職像は20年前の管理職像と比べて21ポイント高く、「説得のコミュニケーションが求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて4ポイント低い結果となった。現在の管理職には、「説得のコミュニケーション」よりも「対話のコミュニケーション」が求められていることがうかがえる。
「部下の管理と統制」から「強みや個性の重視・活用」へ
「(管理職には)部下の強みや個性の重視・活用が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて11ポイント高く、「部下の管理と統制(が求められる)」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前のそれと比べて26ポイント低い結果となった。現在の管理職は、「部下の管理と統制」よりも「強みや個性の重視・活用」が求められていることがうかがえる。
「叱咤激励による人材育成」から「承認による人材育成」へ
「(管理職には)承認による人材育成が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて9ポイント高く、「叱咤激励による人材育成が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前のそれと比べて24.5ポイント低い結果となった。現在の管理職には、「叱咤激励による人材育成」よりも「承認による人材育成」が求められていることがうかがえる。
「トップダウンの進行」から「ボトムアップの進行」へ
「(管理職には)ボトムアップの進行が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて5.5ポイント高く、「トップダウンの進行が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前のそれと比べて25ポイント低い結果となった。現在の管理職には、「トップダウンの進行」よりも「ボトムアップ進行」が求められていることがうかがえる。
「決められた業務を確実に推進」から「変化に合わせて柔軟に自走」へ
「(管理職には)変化に合わせて柔軟に自走させることが求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて29ポイント高く、「決められた業務を確実に推進することが求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前のそれと比べて7ポイント低い結果となった。現在の管理職は、「決められた業務を確実に推進する」よりも「変化に合わせて柔軟に自走させる」ことが求められていることがうかがえる。
管理職層におけるリーダーシップやマネジメントについて課題に感じていることは、1位「部下育成」、2位「部下とのコミュニケーション/関係構築」
「管理職層におけるリーダーシップやマネジメントについて、課題に感じていること」を質問したところ、1位「部下育成」が52.5%、2位「部下とのコミュニケーション/関係構築」が39.5%、3位「コンプライアンスやモラル意識」が30.0%となった。