コーチ・エィのコーチング研究所は、従業員100名以上の日本国内企業に勤務する部下をもつビジネスパーソンを対象に「部下の育成」に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。
リーダーシップ開発にもっとも効果的なのは権限委譲
回答者が部下のリーダーシップ開発のためにやっていることと、実際に効果を感じる取り組みは一致しており、その上位3つは次のような結果となった(図1)。
1位 決定権限を与え、仕事を任せる
2位 部下の成長のために1対1で対話する時間をもつ
3位 仕事の経験を積ませる
上司・部下の双方向の対話もリーダーシップ開発の鍵に
前問で、上司がもっとも効果を感じるのは権限委譲であったが、部下と1対1で対話する時間を重視する上司も多いことがわかった。上司が部下と話す頻度には幅があるが、上司が「自分のために」時間をとってくれていると感じることが多い部下ほど、「いい仕事をしていく自信がある」と回答している(図2)。
また、単に上司が時間をとって話すだけではなく、部下側が「上司が自分のために時間をとってくれている」と感じているかどうかも重要である。この観点では、7割近い部下が「週に2回以上」はそうした時間があると回答しているものの、3割の人は「週に0~1回」と回答している(図3)。