ディップが「DXサービスの導入に関する状況」の調査結果を発表した。
「DX化ができていない」は中小企業の営業部門がワーストの67.6%
感染拡大から1年経過した現在、総合的にどの程度DXが進んでいるかを尋ねると、「DX化ができていない」が全体の51.3%で半数を超えた。さらに詳細に把握するために、「中小企業/営業部門」「中小企業/管理部門」「大企業/営業部門」「大企業/管理部門」の4属性をセグメントして分析したところ、「DX化ができていない」は、大企業以上に中小企業、管理部門以上に営業部門が多い結果に。中小企業の営業部門では67.6%と、3人にふたり以上が「できていない」と感じている実態が明らかに。
導入済みのデジタルツール トップ3は管理系ツール
デジタルツールを導入済みと回答した企業に、具体的にどのようなツールを導入しているのかを尋ねると、1位は「勤怠管理・ウェブ給与明細などの労務管理ツール」で62.6%、次いで「経費精算・管理などの経理ツール」が55.5%、「予定管理・情報共有などのグループウェア・ポータル」が52%と続き、上位3項目は管理系のツールが挙げられた。感染拡大前に導入した企業が多いなかで、「オンライン商談ツール」のみ感染拡大後に導入した企業が多い結果となった。
デジタルツール導入で「効果を実感している」は63%
「デジタルツールの導入が進まない」と回答した企業に理由を尋ねると、1位は「ツール導入後の明確なビジョンを描けていないから」で15.7%、次いで「デジタル活用に長けた人材が不足しているから」が15.5%、 「どのツールが良いのかわからないから」が14.7%と上位3項目を占めており、「デジタルツールへの理解が深い人材」「導入に向けて推進する人材」など、いわゆる「DX人材」の不足が導入の壁であることがうかがえる結果に。4.デジタルツール導入後の効果について
実際にデジタルツールを導入した企業でその効果をどう感じているか質問したところ「効果を実感している」の割合は63.2%と半数以上であった。実感している効果の内容を尋ねると、1位が「業務にかかる手間の削減」で53.3%と、2位の「データ管理・分析の精度向上」の21.9%と比較すると倍以上の割合に。
調査概要
- 調査実施時期:2021年4月2日~4月5日
- 対象者条件:47都道府県内在住の22歳~69歳男女で、会社員かつ従業員規模が50名以上の企業に所属
- 有効回収数:1,000サンプル