ServiceNowとZoom Video Communications, Inc.は、より優れたリモートワーク体験を実現するために、両社のテクノロジーソリューションを活用していくことを発表した。
現在も続いている新型コロナウイルス感染症の世界的大流行と、各国政府の「ステイホーム」勧告により、Zoomミーティングの利用者数は2020年4月に1日あたり3億人と劇的に急増。Zoomはこれを受け、カスタマーサービス業務を拡大し、特に現在需要が高まっているコミュニケーション機能をグローバル規模でユーザーに提供するために、ServiceNowのCustomer Service Management(CSM)を採用した。
Zoomは、ServiceNowのCSMによってプロアクティブなケース管理とパーソナライズしたセルフサービスオプションを活用し、顧客リクエストを管理することが可能となる。また、Zoomは、新しいAIOps機能を含む、Now Platformを導入し、新しいハードウェア・アズ・ア・サービス(HaaS)ビジネスモデルを展開することに。さらに今後は、ServiceNowのCSM導入を拡大し、HaaSカスタマーサポートも提供する予定とのこと。
一方ServiceNowは、2018年からZoomを導入しており、世界中にいる11,000人以上の従業員がZoom Enterpriseを利用して、デスクトップやモバイル、あるいは会議室からビデオ会議を行ってきた。新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行して以来、同社従業員は原則在宅勤務をしており、生産性を維持するためにZoomを最大活用してきた。同社では今後、従来のハードウェア電話システムをZoom Phoneに置き換え、シームレスなユニファイド・コミュニケーション体験を従業員に提供していく予定だという。
ServiceNowとZoomは、両社のユーザーが、自社の従業員の働き方を優れた体験にするために、両ツールをカスタマイズするための多数の技術連携を提供する。たとえば、ServiceNowの設定を変更することで、従業員に広範なボットを提供できるように。また、ServiceNowのvirtual agentを使用することで、もっとも頻繁に質問される問い合わせを容易に、より迅速に解決することができる。
Zoomでは、Zoom Meeting Anomaly検出により、遅延やジッター、平均パケットの損失を識別することが可能。ServiceNowはそれらの情報を活用し、ユーザーに代わって自動的にインシデントを作成することができる。さらに、ServiceNowのAIOpsを利用することで、Zoomは「thumbs-up(すばらしいです)」または「thumbs-down(改善必要)」のアイコンで会議を評価できるオプションをユーザーに提供。ユーザーがZoom会議の終了時に、thumbs-downのアイコンをクリックすると、そのユーザーのIT部門に問題が通知され、その後、ServiceNowの virtual agentがその従業員に連絡し、問題を対処し、解決するという。