パーソルホールディングスは、国内グループ社員1万8,000人以上がパーソル専用GPTの業務利用を積極的に推進し、生産性向上が進んでいることを、さまざまな活用事例とともに発表した。
グループ全体で生成AIの活用を推進
パーソルグループでは、全体でAI技術の利活用を推進強化している。社員による業務利用や、事業活用を進めていくことで、既存の業務・事業における生産性や品質の向上、中長期的な経営テーマとしてグループ全体での事業変革もより一層進めていく予定である。
パーソル専用GPTを国内グループ社員1万8,000人以上が業務利用、事例共有の社内イベントも多数開催
パーソルグループでは、グループ全体でAI技術の利活用を推進強化している。中でも生成AI領域では、セキュアな環境で安全に利用できる社内専用GPT2種類を国内グループ社員1万8,000人(※)が積極的に活用し、さまざまな業務で効率化や生産性向上が進んでいる。
※国内グループ会社で導入している社内専用GPT2種類のうちどちらかを一度でも使ったことのある社員数(2024年9月時点)
また、パーソルキャリア主催の生成AI活用事例社内コンテストにて80件以上の業務利用事例が集まったほか、国内グループ社員が所属会社や組織を越えた混成チームで活用事例を研究するパーソルホールディングス主催の社内プログラムでは、15件以上の新規事例が開発されるなど、社内イベントなどを通してパーソル専用GPT活用に関する知見の共有が積極的に行われている。
パーソル専用GPTの業務利用における具体的な事例は次のとおり。
【パーソルキャリア/転職サービス「doda」】
- 生成AIを活用し、職務経歴書作成フローの所要時間が1/4に、転職活動開始までのリードタイム短縮
これまでは転職希望者がひな形を元に自立的に作成していた職務経歴書。それを、転職希望者からヒアリングした情報を元に、キャリアアドバイザーが生成AIを活用しながら職務経歴書の素案を作成、転職希望者とすり合わせながら完成させていくフローに変更。職務経歴書の作成に要していた時間を2時間から30分に削減。転職希望者の工数を減らし、転職活動開始までのリードタイムの短縮に寄与している。
- 生成AIでスキルや経験を可視化したキャリアプランを提案、面接に進む転職希望者が約3割増加
生成AIの活用によって、転職希望者のスキルや経験をより詳細に可視化することに成功。それにより、これまで以上に多様な選択肢の中から転職希望者の強みや得意を活かしたキャリアを提示することが可能になった。本取り組みによって、転職の納得度を向上させるだけでなくマッチング度合いも向上し、面接に進む転職希望者が約3割増加(※)した。
※同社ミドル企画チームが2024年4月に担当した面接に進んだ転職希望者の人数に対し、2024年8月の同人数を比較
【パーソルビジネスプロセスデザイン/コンタクトセンターサービス】
- コンタクトセンターの研修用シナリオ作成、作成時間を半減
コンタクトセンターのオペレーターのスキルトレーニングのために行うロールプレイングのシナリオ作成に生成AIを活用することで、約4時間かかっていた作業を約2時間に短縮。短時間で複数のシナリオを制作できるようになったことで、実用化すればオペレーターの早期習熟が可能になる見込み。
生成AIの事業活用も推進
パーソルグループでは、各サービスへの生成AIの組み込みや、生成AIを活用したソリューションの提供を進めており、次のような事例がある。
【パーソルキャリア/転職サービス「doda」、生成AIによる職務内容の自動生成機能】
「doda」では、2024年4月より、転職希望者が職種、役職、仕事内容の3つの質問にキーワードで答えるだけで、生成AIを用いて職務経歴書が作成できる機能を搭載している。
【シェアフル/スキマバイトアプリ「シェアフル」、正社員の求人と長期就業を望むユーザーに対し生成AIを活用した人材紹介を実施】
「シェアフル」での就業実績を基に、正社員の求人と長期就業を望むユーザーを効率的にマッチングする「シェアフルエージェント」では、ユーザーからヒアリングした情報を基に、生成AIを用いて履歴書や職務経歴書の一部を自動生成する。
【パーソルビジネスプロセスデザイン/業界初、マーケティングやセールス活動の“人”の工数ゼロを可能にするゼロ化シリーズを提供】
プロセスの改善と生成AIの活用により、マーケティングやセールス活動における”人”が行う確認や顧客への直接的アプローチ業務以外のすべてのプロセスを自動化することで、パフォーマンスの向上、およびコスト削減を実現するサービスを提供している。