Notion Labs Japanは、Sansanがコラボレーションソフトウェア「Notion」および「Notion AI」を全社導入したことを発表した。
導入の背景
Sansanではこれまで、業務課題に対し部署ごとに適したSaaSツールを導入していた。しかし、情報の分散や機能の重複、ツールが増えることによるコスト増といった課題が出てきた。また、企業規模やビジネスの領域が拡大する中で、新規事業立ち上げにともなう人員の配置転換や採用の加速により、組織を変えていく必要があった。そのためにSaaSツールは、情報が属人化しないことが重要だった。
同社内では2020年ごろから、エンジニア組織でのNotionの利用が拡大しており、利用用途はプロダクト開発やチームWiki、プロジェクト管理など多岐にわたっていた。Notionは社内に広まり、2022年3月の導入時に200名だった利用者は、2023年12月には600名にまで広がった。
そこで同社は、Notionであれば全社の情報を集約したうえでNotion AIを導入することにより、業務でのAI活用をより促進できると考えた。また、非連続な事業成長を続けていくためにはビジネス環境に合わせた柔軟な組織が必要であり、それに対応できるのがセキュリティと利便性を備えたNotionであると判断。さらに、AIを活用した検索性や、部署を超えたベストプラクティスの共有ができることも導入の決め手となり、2024年1月に全社導入を決定、同年2月に利用を開始した。
エンジニア組織から全社に拡大するにあたり、同社は既存ツールからのデータ移行支援や全社会議での情報発信、Slackチャンネルでの積極的な情報共有や質問しやすい環境づくりに取り組んだ。また、「基礎」「データベース」「AI」とコンテンツを分けてレクチャー動画を作成し、データベースとAIについてはワークショップを織り交ぜて解説。さらに、社内にアンバサダーを置き、社内のユースケースやテンプレートの活用を促進する活動を実施した。
Sansan 執行役員/CIO/クリエイティブディレクター 田邉泰氏のコメント
NotionとNotion AIの全社的な活用は、今後のSansanの成長において重要な役割を果たすものになると考えています。社員数2,000名に迫る組織規模への拡大やマルチプロダクト化に伴うさまざまな変革の中においても、柔軟性のあるNotionだからこそスピード感のある対応が可能です。さらに日常的なAIの活用により、業務の生産性や社員のITリテラシーを向上させることができ、継続的な事業成長に貢献できると考えています。これからも「ビジネスインフラになる」という当社のビジョンを実現するべく、全社でのさらなる活用を推進していきたいと思います。
「Notion」について
Notionは、ドキュメントの作成・共有、プロジェクトの管理、ナレッジの整理、すべてを1カ所で図ることができるコネクテッドワークスペース。ユーザーは、ドキュメント、ロードマップ、ナレッジベースなどを作成、カスタマイズすることができ、チームの生産性向上、コラボレーションの促進や強化を可能にする。