365日ホテル生活で得たノウハウ
はじめまして。ニットのカスタマーサクセスでリーダーを担当している久保智です。新卒で証券会社に就職して新規開拓から資産運用までを行っていましたが、かねてからの目標であった「自立して働く・生きる」を体現するべく、3年働いたあとに退職し、独立系証券マンとしてフリーランスで活動していました。経営リソースである人・物・金のうちの「金」に関する知識を身に着けたのち、今度は「人」に関する知識を習得したいという思いから人材紹介会社に転職しました。
その後は縁があり現在在籍しているニットにジョインし、営業・カスタマーサクセスを担当しつつ、さまざまな“知らない街”に移り住む――「365日ホテル生活」を3年間続けています(参照:「30歳で住所を手放した――『理想の働き方』を諦めないアドレスホッパー営業の生き方」)。本連載では私自身の経験に基づいて、働き方や生き方が多様化している昨今における勤務形態にとらわれないセールスやカスタマーサクセスの可能性やノウハウをお届けできればと思います。
「働く場所」ごとのメリット・デメリット
リモートワークのパフォーマンスを高める要素としては、次の3点を語られることが多いです。
1. スキルや経験
2. 環境
3. モチベーション
本稿では「環境」「モチベーション」に焦点を当てて、私が生産性を高めるうえで実践しているノウハウをご紹介します。
リモート下での最適な労働環境を考えるにあたっては、まず最初に自身の業務上欠けてはならないものが何なのかを考える必要があります。たとえば、頻繁にオンライン会議に参加する方であればプライバシーと遮音性に長けたワークスペースが必要不可欠ですし、業務上利用が欠かせないデバイスやアプリ、ソフトウェアが多数ある方はそれらを安心して使える通信環境などを確保する必要があります。
次に働く場所についてです。コロナ禍以前からリモートワークを実践してきた中で感じた4つのワークスペースのメリット・デメリットをまとめました。それぞれのメリット・デメリットを認識したうえで、ご自身の性質や業務内容・状況に応じて作業場所を組み合わせるなど「場所を使い分ける」点がポイントです。
(1) 自宅
メリット
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起きてすぐに仕事に取り掛かることができる
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業務の合間に家事をすることができる
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場所のコストがかからない
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仕事用品を持ち運ぶ必要がない
デメリット
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ひとりになれる場所がなければ、落ち着いた作業環境の確保が難しい
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誘惑が多く、意志の強さが必要
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長時間労働になりがち
理想とするワークスペースが用意でき、かつ、タイムマネジメントに自信がある方は「ワークフロムホーム」が最善の選択であると感じます。他方で、リモートワークをスタートして間もない方から「自宅はさまざまなことに気を取られてしまうため、仕事に集中しづらい」という声を耳にすることも少なくないため、万人にとっての最適な環境ではないのかもしれません。