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「令和の営業改革はファーストラインマネージャー改革」 SFA導入成功のための3つの秘訣

2019/04/01 14:00

 恒久的な人材不足や働き方改革の推進により、多くの企業にとってテクノロジーを活用することは当たり前になってきている。一方で営業組織が使うテクノロジーであるSFAについては、「本当に活用できるのか」「社内に浸透するのか」と導入をためらう声もいまだ少なくはない。どのようにすればSFAの価値を最大化できるのか、またそもそも導入の障壁となるものをどうすれば乗り越えられるのか。2019年3月に創業20周年を迎えたセールスフォース・ドットコムで勤続15年の田崎純一郎さんにSFAと上手く付き合っていくためのコツを伺った。

「見積システム」から、横の連携を実現するSFAへ

株式会社セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティングディレクター 田崎純一郎さん
株式会社セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティングディレクター 田崎純一郎さん

――まずは、SFAと田崎さんの出会いについて教えてください。

前職では他社のSFAツールを使っており、それが私にとって初めてのSFA体験でした。ただし当時はSFAという認識がなく、誰もが「見積システム」または「営業管理システム」と呼んでいましたね。営業職はお客様と直接コミュニケーションをとるのが仕事で、パソコンを使うのは見積番号をとるときくらい……。というのが当時SFAに対する印象だったと思います。

セールスフォース・ドットコムに入社し、自身もユーザーとしてSFAを使っていくと「なるほど!これはすごく便利だぞ」と印象がガラリと変わりました。一番よかったのが、他の営業担当者が何をやっているのかがわかることです。一般的に、営業という仕事は大手のお客様を数人で担当することはあっても、交渉など営業活動は個々で行うことが多いので、他の人のやり方をあまり知らずにいます。でもセールスフォース・ドットコム内ではSFAを使って、「何を話しているのか」「どんな提案をしているのか」「どのくらいの頻度で訪問しているのか」などが事細かく共有されていて驚きました。上司部下の縦の管理だけではなく、ここまで横同士の共有がここまでできるのはすごいと感じたんです。

さらに情報が共有できるとそれを参考にするだけなく、「その人知っているよ」「この提案書が使えない?」など、アドバイスやツールの共有もできるようになってきます。売れる営業マンこそ、自分自身の営業活動を進めやすくするために、情報を共有して、支援者を増やしていきます。おそらく従来は上司がそのつなぎ役を担っていたのだと思いますが、個々が情報を共有しあって自然と協力し合う環境があれば、連携はもっと迅速かつ密にできるようになるものなんです。

――「見積システム」から、横の連携を実現して営業を支援するシステムにと、田崎さんが感じられてきたことというのは、一般的なSFAの歴史とシンクロする部分がありそうです。

そうしたトレンドにあるのは間違いないでしょうね。自社開発のSFAの多くが見積・販売管理システムからの進化です。確かに見積もりを出さない営業は少ないでしょうから、活動や売上の管理をしたい場合には見積もりや受発注業務を中心に設計したくなる気持ちはわかります。しかしこれでは新規顧客開拓や提案型営業のスキルアップにはつながりません。既存顧客、見込み顧客、案件と関連する営業活動の情報共有。これらがなければSFAとは呼べません。

そして、SFAパッケージソフトウェアが出たわけですが、テクノロジー的にも従来のSFAはクライアント・サーバという形だったため、構築や更新にもコストも時間もかかり、進化が速いフロント系のシステムとして現場の変化に対応できなくなってきたという課題が生まれていました。そこを解決するためにセールスフォース・ドットコムは当時からクラウドという形態での提供を行っており、コストを抑えながらもフロント系の進化についていけるようにしたわけです。結果、大手企業だけではなく中小規模に至るまでさまざまな業種業態にユーザーを広げることができました。

営業には、社内向けと社外向けの仕事があり、そのバランスが取れていることで受注が可能になります。企業が売上をあげるためには、営業は外向けの仕事量を増やしていく必要があり、そのためにうまくITを使って社内の仕事を効率化する必要があります。内と外の両輪をより効率的に回してこそ、受注に至るまでの一連のプロセスが効率化できるというわけです。そうした観点でみると、今後のSFAのトレンドはマーケティングや生産管理システムなど他のシステムとの連携がもっと密になるでしょうし、より効率化を求めるなら、人が考える以上の速さで優先順位や答えを出すAIの活用などが進んでいくはずです。


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