セールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は、中外製薬が、SalesforceのSales Cloud、Data Cloud、Marketing Cloudを採用したことを発表した。中外製薬は今回の導入を契機に、より医療関係者にパーソナライズした柔軟な対応で、高効率なアプローチが可能な環境構築を目指す。

中外製薬は2021年2月に発表した成長戦略「TOP I 2030」において、Key Driversのひとつにデジタルトランスフォーメーション(DX)を位置づけた。また、顧客への情報提供をはじめとするValue Delivery活動の改革へ向けて、2018年に導入したSalesforceを機能強化し、リアル、リモート、デジタルで得たデータを統合する顧客エンゲージメントモデル構築による顧客価値最大化を掲げている。
デジタル技術を活用した真の個別化医療の実現を目指す同社は、今後、医師とのコミュニケーションをより高度化するため、AIソリューションであるEinsteinやAgentforceの導入も検討している。
Salesforceは、2024年7月に製薬および医療機器メーカー向けのプラットフォーム「Life Sciences Cloud」の機能の提供開始を発表。今後も同製品の機能拡張を予定しており、中外製薬をはじめとする国内の製薬企業や医療機器メーカーの支援を強化していく。
中外製薬 営業本部長 髙野 淳一氏のコメント
医療現場では高度化する医療情報への対応が求められる中、医療関係者の皆さまには限られた時間で患者さん一人ひとりに最適な治療をご提供いただいています。このような環境において、製薬企業には質の高い情報提供と、医療現場に配慮した効率的なコミュニケーションが求められていると認識しています。中外製薬は、パートナー企業と共創し、最先端のデジタル技術を活用した医療現場の課題解決に資するソリューションの提供を通じて、患者さんの健康と医療の質向上に貢献してまいります。
Salesforce 常務執行役員 エンタープライズ営業第一統括本部 第一営業本部 本部長 関 弘毅氏のコメント
中外製薬様の「成長戦略 TOP I 2030」達成に向けて、デジタルを核としたモデル再構築による患者さん価値・製品価値の飛躍的向上において、Salesforceの製品・サービスが貢献できることを光栄に思います。中外製薬様が技術・環境動向を適時に捉えながら戦略を進化させ、DXをさらに加速していくなかで、Salesforceは同戦略が掲げるビジョンの早期実現に自律型AIなどの提供を通じて寄与してまいります。