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イネーブルメントは営業マネージャーの登竜門に セールスフォース・ドットコム・営業本部長に聞く

2021/10/06 07:00

「セールス・イネーブルメント」とは、育成と営業成果を紐づけて考える新しい営業人材育成の考え方だ。『セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方』(かんき出版)の著者であるR-Square & Company代表・山下貴宏さんと「イネーブラー」の対談を通して、次世代の営業育成について考える本連載。今回の対談相手は、強い営業が育つ組織としても注目度が高いセールスフォース・ドットコムで主に中小企業向けの営業を担当するコマーシャル営業 第二営業本部 営業本部長を務める西田晶子さん。イネーブルメント部門を経験したのちに、営業マネージャーとして活躍する異色のキャリアを持つ西田さんが考える、イネーブルメントの重要性とは。

イネーブルメントを卒業し営業本部長へ 育成組織の門を叩いたワケ 

山下(R-Square & Company) 本日は私のセールスフォース・ドットコム時代の同僚でもある西田さんに、イネーブルメントをテーマにお話をうかがっていきます。営業としてのキャリアのスタートからうかがえますか。

西田(セールスフォース・ドットコム) 2006年にリクルートからスピンアウトした二部上場したての企業に新卒入社しました。「中途採用の広告」を売る営業として4年ほど経験を積み、2010年にセールスフォース・ドットコムに入社しています。1社めでは業界問わずに飛び込みやテレアポで中小企業の社長にコンタクトをとり続け、3年め以降は大手生命保険をはじめエンタープライズ企業の営業担当も任されるようになりました。

山下 私は2012年入社ですが、2010年当時の西田さんはなぜセールスフォース・ドットコムを選んだのでしょうか。

西田 職業柄、「伸びる会社」をかぎ分ける嗅覚みたいなものが備わっていたと思います。2010年はクラウドというキーワードや、消費者がAmazonで買い物をすることが流行し始めており、セールスフォース・ドットコム創業者兼CEOのマーク・ベニオフが、消費者向けウェブサイトの便利さをビジネスの世界に持ち込み、テクノロジーをより民主的なものにしていく、とわかりやすく語っていたことが印象的でした。伸びていくクラウド業界で特出して成長するだろうと感じた、当社で営業のキャリアを磨くことにしたんです。

 とはいえ当時はIT業界未経験で年齢も若かったため、反響型のインサイドセールス(SDR)からスタートしました。その後、アウトバウンドのインサイドセールス(BDR)へとキャリアを進め、2012年から中堅中小企業担当のフィールドセールスとなりました。BDRからフィールドセールスにキャリアステップしたスピードは当時最速だったと言われています。数年フィールドセールスを経験し、2016年に山下さん率いるセールス・イネーブルメントチームへと異動します。

山下 どれくらいイネーブルメントチームにいましたっけ?

西田 1年くらいです。

 
西田さん/山下さん

山下 ほとんどすべてを記憶していますが、当時非常に珍しかったパートナー向けイネーブルメントプログラムの立ち上げをはじめ、さまざまなプログラムづくりをリードしてくれました。そしてイネーブルメントを卒業して、営業マネージャーになったというのは西田さん以外に聞いたことがありません。

西田 イネーブルメント卒業後は3年ほど東名阪以外の地方を担当する数名のチームをリードするマネージャーを経験し、2019年から首都圏の中小企業向けの営業を担う組織のリーダーとなり、タイトルで言うと営業本部長になりました。

山下 営業にフルコースで関わってきたような印象ですね。西田さんのキャリアはイネーブルメントの新たなロールモデルのひとつになるのではないでしょうか。2016年に、当時始まったばかりの社内の公募制度を使ってイネーブルメントチームへ異動されていますが、アンテナが反応したきっかけを教えてください。

西田 自分の営業スキルを棚卸ししたり、体系化したりするスキルもなく、その時間をとることもできずにいました。このままマネージャーにチャレンジするのは怖いと感じていたことと、営業一直線のキャリアだけでもなくても良いのかもと感じたからです。

山下 我流の育成になってしまいそうという感じでしょうか。

西田 そうですね。自分の営業経験の範囲内でしか語れないとなると、マネージャーとしてはアンバランスになりそうで。せっかく社内に営業人材の育成を体系化している専門部門があるのだから、マネージャーを目指す入り口になるかもしれないと手を挙げました。「営業という縦のライン」だけではなく、グローバル含めて部門を横断して経営や営業の知識を体系化する組織に身を置いてみたかったんです。

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