エヌケーエナジーシステムは、BtoB法人取引における購買担当者や意思決定関与者100名を対象に「営業商談後の『社内の意思決定』実態」に関する調査を実施した。

「すべて伝えた」は3割未満 商談後の社内行動、7割は営業に見えていない

初回商談後の社内行動と、その行動を営業担当者に伝えたかを質問したところ、商談後に「特段の社内行動は取らなかった」と回答したのは9%だった。残る91%が何らかの社内行動を取っており、「社内会議・打ち合わせでベンダーの内容を説明した」(42%)、「資料・提案書を社内にメール・チャットで共有した」(32%)が上位を占めた。競合他社との比較・検討(25%)、上司・役員への口頭報告(25%)も4人に一人が実施しており、商談直後から水面下で検討が始まっている。

しかし、これらの社内行動を「すべて伝えた」のは30.8%。「一部は伝えた(重要なことだけ)」が51.6%で最多を占め、「ほとんど伝えなかった」15.4%、「全く伝えなかった」2.2%と続いた。
商談後に動いた91名のうち、約7割が何らかの社内行動を営業に伝えていない、または一部しか伝えていないことがわかった。
「社内合意前に外部共有したくない」、買い手の沈黙は合理的な選択だった

「なぜ購買担当者は社内行動を営業に伝えないのか(複数回答、N=63)」その理由を質問したところ、最大理由として浮かび上がったのは「社内の合意が得られていないうちに外部に共有することへの抵抗」(61.9%)だった。
次いで、「伝えると営業担当者から頻繁に連絡・プッシュされそうだったため」が33.3%と3人に一人が回答した。「まだ検討が途中の段階だったため、伝えるタイミングではないと判断した」(27.0%)も4人に一人を超えた。
意思決定者全員と話せた営業はわずか1割、「キーマン不在の商談」が常態化

購買の意思決定に関与した社内人数を見ると、「1名(自分のみ)」は13%だった。「2〜3名」23%、「4〜5名」32%、「6〜10名」15%、「11名以上」17%と、87%が複数人で意思決定しており、4名以上が関与するケースは64%に達した。

多くの人物が関与しながら、営業担当者と「全員が直接話した」のは11.5%(N=87)。「ほとんど(半数以上)が直接話した」が48.3%、「一部(半数未満)だけ直接話した」が32.2%、「自分(窓口担当者)だけが話した」が2.3%、「誰も話していない」が5.7%という回答だった。
「半数未満しか話せていない+窓口のみ+誰も話していない」を合計すると40.2%という結果に。4割の案件では、半数以上の意思決定者が営業と一度も話していないまま、購買を判断していることがわかった。
窓口担当者が「自分でまとめた資料」を量産、営業コンテンツの翻訳コスト

「営業と直接話していない意思決定関与者(上司・役員・他部門担当者など)への情報伝達方法(複数回答、N=77)」を質問したところ、最多は「商談内容を自分なりにまとめた資料(メモ・要約・スライド等)を作成して共有した」(57.1%)。続いて、「営業担当者から受け取った資料・提案書をそのまま転送・共有した」は35.1%となった。
「意思決定者向け平易な資料」「稟議書テンプレート」、93%が不足を実感

「初回商談後にあれば社内検討が進みやすかった情報・対応(複数回答、N=100)」を質問したところ、「特になかった(十分だった)」と回答したのは7%。93%が何らかの不足を感じていたことになる。
最も求められたのは「社内の意思決定者向けに、専門用語を使わず分かりやすく説明した資料」(35%)だった。次いで「稟議書・社内申請に使える資料テンプレートや記入例」(31%)、「競合他社との機能・価格・実績などの比較表」(25%)、「社内の関係者に共有しやすい1枚資料(エグゼクティブサマリー等)」(24%)と続いた。
7つのベンダー対応、すべてで6割以上が「社内検討を前進させる」
初回商談後のベンダー対応7パターンそれぞれについて、社内検討を前進させるかを質問したところ(N=100)、「非常にそう思う+そう思う」の肯定率は全項目で63%以上に達した。
最も評価されたのは「社内共有用サマリー資料の送付」(70%)だった。また、63%が「定期連絡(いわゆるフォローアップ電話・メール)」が有効と評価していることがわかった。
専用確認ページ(DSR)、83%が「社内検討で活用したい」

「ベンダーが用意した専用の確認ページ(提案資料・導入事例・デモ動画・FAQなどを1ヵ所にまとめて確認できる場所)があれば、社内検討の際に活用したいか(N=100)」という質問に対し、「ぜひ活用したい」21%、「どちらかといえば活用したい」62%と、合計83%が活用意向を示した。
【調査概要】
<営業商談後の「社内の意思決定」実態調査>
調査対象:BtoB法人取引において購買・発注の意思決定に関与した経験のある会社員
有効回答数:100名(スクリーニング調査より抽出)
調査方法:インターネット調査(スクリーニング後、本調査実施)
調査実施時期:2026年5月7〜8日
調査主体:デジタルセールスルーム「コレタ for Sales」を提供するエヌケーエナジーシステム
※本調査はシリーズ第3弾である。Vol.1(2026年1月公開)はBtoB購買プロセスにおける営業接点・見えない検討の実態、Vol.2(2026年3月公開)は営業電話への対応実態を調査。Vol3である今回は商談後から稟議・社内意思決定フェーズにフォーカスした。
