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部下から見た女性管理職、「相談しやすさ」「知識・経験の量」「私生活への考慮」などで高い評価/JCD

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 JTBコミュニケーションデザイン(以下、JCD)は、ワーク・モチベーション研究所にて、~女性管理職の実像と本音~vol.1「部下から見た女性管理職のマネジメントに関する調査」を実施。女性管理職に対する部下からの評価を男性管理職と比較し、さらに同研究所において2009年に実施した同様の調査と比較することで、14年を経た状況の変化を分析した。

調査結果

 全国の非管理職1,032人に「今の仕事に喜びを感じる」という項目にどれだけあてはまるかたずねたところ、「あてはまる」「ややあてはまる」という回答する割合が、女性上司のいる部下で高い傾向が見られた。2009年には上司の性別にかかわらず男性部下のほうが高い傾向が見られた一方、2023年は女性上司のいる男性および女性のほうが高くなった。また、「今の直属の上司の下にいると、やる気になる」割合は、とくに女性上司がいる女性で高い結果となった。しかし、肯定回答の割合が2009年より全体的に低下していた。

 現在所属している部門の組織風土について、ほかの部門と比べてどうかをたずねた。その結果、「入社・異動してきたばかりの社員や若い社員が生き生きと働いている」「新しいアイデアや企画を提案したり、実行したりしやすい」では女性上司がいる女性のほうが男性上司がいる女性よりも高く、女性上司がいる男性のほうが男性上司がいる男性よりも高くなった。また「人間関係がよい」は、とくに女性上司がいる女性で、肯定割合が高い結果となった。

 上司について良いと思う項目を3つまでたずねたところ、全体での1位は「相談がしやすい」(39.1%)、次いで「仕事の知識・経験が豊富である」(29.7%)、「部下の私生活を考慮してくれる」(25.4%)となった。上位3項目のすべてにおいて、女性上司は女性部下からの評価が高くなった。2009年との比較では、「仕事の知識・経験」「私生活を考慮」の割合が減り、「相談がしやすい」が突出する結果となった。

 管理職になるとどうなると思うかをたずねたところ、「仕事のやりがいが増すと思う」「人間的に成長できると思う」という回答は全体の約4割となった。一方、全体の約8割が「仕事のストレスや不安が強くなると思う」「勤務時間が長くなると思う」と回答。とくに女性上司がいる部下のほうが「勤務時間が長くなると思う」という回答の比率が高く、また上司の性別にかかわらず女性部下は「仕事のストレスや不安が強くなると思う」の比率が高くなった。

 しかし同時に、「仕事のやりがいは増すと思う」(肯定計:女性部下43.4%、男性部下38.3%)、「人間的に成長できると思う」(肯定計:女性部下53.9%、男性部下43.8%)など、女性上司がいる部下のほうが男性上司の部下よりポジティブな回答が多くなった。

「上司の性別は、特に気にならない」と答えた人は全体で61%となり、2009年よりも8.7%増加。とくに女性上司のいる男性部下では67.9%が気にならないと回答した。

「自分と同性の上司の方が、仕事がしやすい」と回答したのは、2009年と同程度の26.9%。一方、男性上司がいる女性では否定回答が32.6%となり、3人にひとりは自分と同性の上司(女性上司)に対するネガティブな意識がある傾向を示したが、2009年の55.5%からは減少した。

 自分の身のまわり(友人や家族・親戚、地域コミュニティなど)で、女性が管理職になることがどう受け止められているかをたずねた。その結果、女性上司がいる部下は「違和感なく受け入れられている」と回答する割合が高く、男性上司がいる部下は、「あまり見聞きしないことだ」と回答する割合が高くなった。この結果を都市部(大都市部:埼玉県、千葉県、東京都(島嶼部除く)、 神奈川県、愛知県、大阪府)とそれ以外、市内・区内とそれ以外で比較したところ、顕著な差異は生じなかった。

 上司と部下の性別の組み合わせごとに回答者を確保するため、全国の生活者1万9,549人に事前調査を行い、女性上司がいる女性非管理職・男性非管理職、男性上司がいる女性非管理職・男性非管理職、計1,032人(各セル258人×4セルの均等標本)を本調査対象として抽出。抽出された 1,032人の上司の性別と本人の性別、年代、勤務先の従業員規模、職種、都市部/都市部以外で分析した。

 従業員規模に大きな違いは見られなかった一方、年代に関して女性の回答者は「30代」の割合が多く、職種では男性上司がいる男性で「技術・開発・製造系」が多く、都市部・都市部以外では女性上司がいる女性は「都市部以外」がやや多く、女性上司がいる男性で「都市部」がやや多くなった。

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