セールスフォース・ジャパンは、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター レジリエントシティ研究ラボおよびサイバーエージェント デジタルガバメント推進室と共同で、全国15歳~80代までの4,128名を対象に「社会のデジタル化に対する意識調査」を実施。調査結果を踏まえて統計分析および機械学習を用いた共同調査研究を行い、その結果を公開した。
調査概要
インターネットパネル調査
- 調査主体:サイバーエージェント、セールスフォース・ジャパン、国際大学GLOCOM
- 調査委託先:マクロミル
- 調査時期:2022年6月24日~6月27日
- 調査方法:インターネットリサーチ
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調査対象:全国15歳~89歳 4,128人
(マクロミルのパネル30,875人を対象として、全国15歳~89歳の4,128人を人口構成比に基づく割当法により抽出)
※以下内訳/15~19歳:220人、20代:466人、30代:537人、40代:700人、50代:636人、60代:598人、70代:621人、80代:350人
調査結果
「年齢」や「生活への満足度」がデジタル社会への意識の形成に影響
社会のオンライン・デジタル化の良し悪しと関心の有無、また自身がデジタル化についていけているかどうかをたずねた質問への回答をもとに、デジタル化への姿勢(積極的/消極的)を基準に「デジタル積極層」「中立層」「置き去り層」「反デジタル層」の4つの層に分類した。
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デジタル積極層
デジタル化に肯定的な意見を持っていて、自分自身がデジタル化の進展についていけていると回答した人(38%)
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置き去り層
デジタル化に肯定的な意見を持っているが、自分自身はデジタル化の進展についていけていないと回答した人(13%)
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反デジタル層
デジタル化に否定的な意見を持っている人(15%)
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中立層
上記の3つの層のいずれにも属さず、「どちらでもない」という回答の目立つ中立的な意見の層(34%)
社会のデジタル化への意識分類に影響を与える項目を、機械学習の一種であるランダムフォレストを用いて分析・抽出した。その結果、「年齢」「行政のオンラインサービス利用意向」「居住地域」「行政オンラインサービスの認知度」「生活への満足度」「職業」「世帯年収」「1日(平日)に最も時間を割いている活動」などの項目が上位となった。
デジタル社会への置き去りを改善するには「サポート体制」が重要
「行政のオンラインサービスの認知度」について各層の回答を見たところ、「使ったことがある」「使ってみたがその後使わなくなった」と回答した人の中で「デジタル積極層」が5割を占めた。一方、「使ってみようと思ったが分かりにくくて使えなかった」「オンラインでどのような行政サービスを提供しているか知らない」と回答した人では、「置き去り層」が約2割を占めた。
どの点が充実・改善されれば使いたいと思うかたずねた。「デジタル積極層」の占める割合が高かった回答項目は「デザイン・操作性」、「置き去り層」の割合がもっとも高かった改善点は、「分からないことがあった場合のサポート体制」という結果になった。
民間オンラインサービス/行政オンラインサービスに対する意識や態度はデジタル積極層・消極層によって異なる
行政のオンラインサービスを使うとしたらどのような理由であるかたずねた。「デジタル積極層」の割合がもっとも高かったのは「新しいサービスを使うのが好きだから」であり、「置き去り層」の割合がもっとも高かったのは「困った時に丁寧にサポートしてくれるなら使いたい」という結果になった。また、「反デジタル層」では「デジタルサービスはほとんど使わない」と回答した人の割合が約65%を占めた。
理想の暮らしはデジタル積極層と消極層で異なる
理想の生活についてたずねたところ、「デジタル積極層」の割合が高かった回答項目は「祭りやイベントに触れる暮らし」や「ワークライフバランス」の取れた暮らしとなった。一方、「置き去り層」の割合が高かったのは「地域の人とつながる暮らし」や「医療・介護サービスへのアクセスがしっかりしている暮らし」、「反デジタル層」の割合が高かったのは「家族みんなが幸せな暮らし」という結果になった。