LASSIC(ラシック)が運営する「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」は、テレワークにおける『仕事と育児の両立』に関するアンケート調査を全国20歳〜65歳の男女を対象に実施した。
テレワークにおける「仕事と育児の両立」に関するアンケートについて
まず、テレワークをしている、もしくはしたことがある人を対象に「仕事と育児の両立が出来ているか」を尋ねた。
「どちらかというと、仕事と育児の両立はできている」と回答した人が最多で、男女ともに4割を超える結果に。次に多かった回答は男女で異なり、男性は「どちらかというと、両立はできていない」で25.33%、女性は「両立は出来ている」で32.02%であった。
内閣府男女共同参画局が令和元年に実施した調査(内閣府 男女共同参画局 男女共同参画白書 令和2年版「家事と仕事のバランスに関する調査」)によると、1日当たりの育児時間は、女性が男性の2倍以上という結果が出ていることから、子供の送り迎えに通勤時間を考慮する必要がなくなるなど、女性のほうがテレワークによるメリットを実感する割合が多いことが推測できる。
次に、育児時間の変化について調査した。
こちらも「1日の育児時間は変わらない」が全体の4割を超え、最多に。
一方で注目したいのが、「育児時間が増えた」と回答した人の割合。女性の約4割、男性の約3割がテレワークによって育児時間が増えたと感じていることがわかった。
通勤をはじめとした移動がなくなり、浮いた時間を有効活用できるようになったことで家族との時間にも充てられていると推測される。テレワークがワークライフバランスの実現を促す働き方であることがうかがえる。
育児時間を増やせる効果が期待できる一方で、「両立ができていない」と感じている人も。その理由についてもアンケートを実施した。
もっとも多かったのが「周囲のノイズ、騒音が気になる」という回答。特に未就学児の子育て世帯にとっては、自宅で子供の面倒を見ながらテレワークするのは容易なことではない。「テレビ会議中、子供の声が聞こえてくる」「子供が家中を走り回っていて集中できない」などの経験をした人も多く、社内会議でこそ「微笑ましい」と受け取られる可能性はあるが、社外との商談などではそうはいかないという。
また、オフィスのようにビジネス利用を想定していない自宅のインターネット回線では、テレビ会議中に同じ回線で子供が動画を見ていてネットワークが不安定になってしまう、というような事象も発生していた。
自宅保育の場合、子供の年齢や自宅環境などによって左右される面もあるため、「テレワーク=育児と両立できる」という結論で一括りにするのは難しいといえる。
調査概要
- 調査期間:2020年9月1日~2020年9月4日
- 調査対象:全国20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1,077名
- 調査方法:インターネット調査