出張・経費管理クラウド「SAP Concur」の日本法人であるコンカーと三井住友カードは、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(デジタルによる変革・以下DX)をサポートするべく、戦略業務提携契約を締結した。
現在、テレワークの長期化と定着が見込まれており、企業のDXの重要性は日に日に高まっている。加えて、本年10月以降は電子帳簿保存法の改正により、クレジットカードなどのキャッシュレス決済におけるデジタル明細が紙の領収書の代替として認められるようになるなど、業務効率化の追い風があります。しかしながら、各企業が推進するテレワークの導入に際しては、紙を用いた事務処理のために社員が出社を余儀なくされるなど、多くの企業が課題を抱えている。
このような背景の下、国内の経費精算市場トップシェアのコンカーと国内最大級のクレジットカード会社である三井住友カードが業務提携を発表した。それぞれが提供する出張・経費クラウドと法人向け決済ビジネスを融合させることで、両社一体となった営業、戦略商品・サービスの開発・提供を実施する。こうしたビジネスシーンにおけるキャッシュレス化、ペーパーレス化の実現を通じて、DX推進を強力にサポートしていく。
両社のマーケットを相互に活用した営業推進
各企業のDXへの対応においては、経費精算システムと法人向けクレジットカードが非常に重要なツールに。コンカー、三井住友カードは、これまでも双方のクライアントからの要望に基づき、相互に紹介を実施してきた。今後はより一層取り組みを強化し、双方のマーケットを互いに活用できるよう、両社で連携した営業を推進する。
戦略的な「Co-Brand」の商品・サービスの開発と提供
協働商品の販売開始(2020年下期)
両社一体で提案する商品として、経費精算システムと法人向け決済サービスを融合し、利便性を向上させた「Co-Brand」商品の販売を開始。
経費精算時の省力化による企業の利便性の飛躍的な向上(2021年~)
三井住友カードからコンカーへ提供するデータ項目を拡充し、経費精算システム利用者の入力作業、上席者のチェック作業、経理部門担当者の承認作業の負担を軽減。
BIツール等によるガバナンス強化と経費精算の全自動化(2021年~)
三井住友カードの決済データとコンカーの経費精算データを統合・分析することで法人向けクレジットカード利用者による目的外利用のアラート機能を強化。これに加えて、SMBCグループ各社との提携を行い、経費申請から法人向けクレジットカード利用者の口座への振り込みまでを自動化。
その他、コンカーが提供するスマホアプリでの法人向けクレジットカードの申し込み、情報閲覧、変更など、さまざまな協働商品・サービスの開発・提供を検討している。
SMBCグループとの連携
今回のコンカー、三井住友カード2社間の連携に加えて、今後は営業推進、商品開発等の分野において、SMBCグループ各社との連携も検討が進んでいる。