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「働き方改革がうまくいっている」約3割/来期予算1,000万以上は1割[ワーク・ライフバランス調査]

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 働き方改革コンサルティングを提供するワーク・ライフバランスは、2019年11月に全国の20代以上のビジネスパーソンを対象に、働き方改革の実態について「働き方改革に関するアンケート」を実施し、調査結果をまとめた。

 今回の調査では、働き方改革がうまくいっている実感を持つ人が34%にのぼり、2019年4月の労働基準法改正から7ヵ月で働き方改革の動きが進んでいる傾向が見られた。一方で、失敗要因としては非現実的な残業削減目標があげられている。成功の鍵はチーム内の人間関係の構築であり、成果が出ている企業の約6割は「社員同士の懇親の場づくり」へ取り組んでいることも明らかとなった。

 また、継続した取り組みが求められるなか、来期の働き方改革予算が1,000万円以上の企業は1割で、専任担当者を設置する企業は約6割となる見込み。2020年は2019年以上に本格的に働き方改革に取り組みが進むことが予想される。

 さらに、今後取り組みたいこととして、風通しのよい職場づくりや隠れ残業の撲滅、シニア世代の活躍などがあがっている。具体的な調査結果は、下記のとおり。

働き方改革の進捗について約34%が「働き方改革がうまくいっている」と実感

 本調査対象者のうち、約34%が「働き方改革がうまくいっている」実感を持っていると回答。他方、約32%は「働き方改革がうまくいかなくて悩んでいる」と回答し、今後さらに改革を進めていきたい意欲を感じる結果となった。

働き方改革の進捗について約34%が「働き方改革がうまくいっている」と実感
働き方改革の進捗について約34%が「働き方改革がうまくいっている」と実感

「働き方改革がうまくいっていない」理由は、「数字追求型となり、現実的でない目標値の設定」が第1位

 「働き方改革がうまくいっていない」理由としては、第1位「数字追求型となり、現実的でない目標値を設定(46.1%)」、第2位「働き方改革=残業削減と認識し、残業削減以外の施策をしていない(37.3%)」「社内調査や分析で終わっている(23.5%)」、第3位「現場社員が必要性などを理解していないから(27.5%)」、第4位「社内調査や分析で終わっている(23.5%)」という結果となった。

 現場の納得感などがないまま非現実的な目標を設定することや、残業削減とあわせて従業員の意識改革など残業削減以外の施策をしていないことで、かえって働き方改革の促進を阻害していることや、現状把握にとどまり実効性のある施策が後手に回っていることが推測される。残業削減を基本としつつも、現実的な目標設定のための対話や従業員を巻き込んだ施策を進めることが有益といえる。

働き方改革がうまくいっていると答えた企業は従業員満足度、業績が向上

 働き方改革がうまくいっていると答えた企業の成果についてみると、従業員満足度の向上が45.4%、業績の向上38.9%という結果に。残業削減のみにとどまらず、関係の質の向上に取組んだ企業は業績向上につなげることができるといえる。

企業の働き方改革への取り組み内容では、チーム内の人間関係が成功の鍵であることが判明

 「コミュニケーション・社員同士の懇親の場づくり」についてみると、働き方改革の進捗について「うまくいっている」という実感を持つ人(全体の約34%)の約6割が取り組む一方で、「うまくいっていない」人においては約4割の実施にとどまり、「うまくいっている」人が2割高い結果でコミュニケーションに重点を置いている結果となった。

約6割の企業が働き方改革の専任担当者を設置もしくは設置予定で、本格的に取り組む実態が明らかに

 働き方改革の専任担当者をすでに設置している企業が42.3%、今後設置予定の企業が19.4%と、約6割の企業が働き方改革の専任担当者を設置もしくは設置予定であることがわかった。専任担当者を設置することで働き方改革を重要視し取り組みを加速させたい、という企業の意図が推測される。

約6割の企業が働き方改革の専任担当者を設置もしくは設置予定
約6割の企業が働き方改革の専任担当者を設置もしくは設置予定

来期の働き方改革に関する予算が「1,000万円以上」と回答した企業が1割

 来期の働き方改革に関する予算を確保している企業は全体の約4割を占め、確保していない企業(約3割)を上回る結果となった。また、約1割の企業は1,000万円以上の予算を用意している。

2020年に働き方改革の一環として取り組みたいことは「風通しの良い職場環境作り」「"隠れ"残業の根絶」「シニア世代の活躍」

 2020年に取り組みたいこととして自由回答を求めたところ、従業員同士の仲の良さを向上させることや楽しい職場環境の整備など「風通しの良い職場環境作り」に関連することが多数挙がった。

 また、「“隠れ”残業の根絶」を挙げる人も多く、在宅勤務やテレワークなど働く場所の自由度が上がることによる持ち帰り残業やサービス残業に対する課題意識も高まっていることが見て取れる。さらに、定年退職後の社員の再雇用やワークシェアなど「シニア世代の活躍」に注目する人もいた。

調査概要

  • 調査名:ワーク・ライフバランス/第1回働き方改革に関する実態調査(2019年)
  • 調査対象:インターネットリサーチモニター(全国の20歳~70歳の男女)
  • 調査期間:2019年11月28日~29日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 有効回答数:事前調査 15,066件、本調査330件

※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示。合計数値は必ずしも100%とはならない場合がある。

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